【うた☆プリ】True or False【黒崎蘭丸】

＊個性的な二人 ページ29

そうして、自転車を片付けてきた蘭丸と一緒に、私も現場であるスタジオに入った。

入ってみると、スタジオ自体は結構大きいのに、その半分以上はカメラには写らないような、撮影機材やスタッフさんで溢れ返っている。
意外と、小さなスペースでやってるんだ……


「おはよう、らんちゃん」

「おはようございます。黒崎さん」


そんなことを思いながら、スタジオの中を見回していると、独特の二人の男性の声がした。


蘭丸「おぉ、真斗にレンか」

レン「珍しく、少し遅かったね？ひょっとして、隣のレディと……」

蘭丸「てめぇまで嶺二と同じようなこと言ってんじゃねぇよ」


何処に行っても同じようなこと言われる。
私は別に、嫌じゃないからいいけど……


真斗「それで、そちらの女性は……」

A「あ、雛罌粟 Aです。昔、蘭丸と同じバンドで活動してました」

真斗「と、言うことはやはり……」

蘭丸「おい真斗。真剣な顔で勘違いしてんじゃねぇ。Aはあくまでパートナー。で、お前らの後輩だ」


後輩……
ってことはこの人達、シャイニング事務所の所属の人達なの？
そうなると、蘭丸の後輩で私の先輩……

……二人とも、かなり個性的。
第一印象がそれだった


真斗「そうとは知らず、自己紹介が遅れてすまない。俺は聖川 真斗。よろしく頼む」

レン「俺は神宮寺 レン。よろしくね、レディ」


律儀に真顔で自己紹介をする真斗さんに対して、初対面からいきなりフレンドリーにウインクをするレンさん。

個性的。
それでいて対照的。
シャイニング事務所って、わりと個性的な人が多いんだね。

そんなことを思いながらも、私はニコッと笑顔を向けて、“よろしく”と二人に頭を下げた。



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