*役に立ちたい ページ26
A「……で、なんで自転車?」
蘭丸のお仕事の関係上、時間的に移動しないとまずかったため、大急ぎでレコーディングルームを出てきた。
現場まではちょっと距離があるらしいから、アイドルだし車でも使うのかと思ってたけど、外へ出るなり“乗れ”と一言言われ、今蘭丸は後ろに私を乗せて、必死に自転車をこいでいる。
A「急ぐなら他の手段もあったんじゃ……」
蘭丸「うるせぇ。借金抱えてんのお前も知ってんだろ。いちいちタクシーなんか使ってる余裕ねぇよ」
A「じゃあ免許取れば?」
蘭丸「そのほうが金かかってんだろうが」
……まあ、そうか。
にしても蘭丸、まだ借金残ってたんだ。
かなりの売れっ子アイドルだから、とっくに返し終えてると思ってたけど……
A「……蘭丸。借金返すの大変なんだったら、私……」
蘭丸「余計なこと考えてんじゃねぇよ」
私が言い切る前に、蘭丸は遮るようにそう言った。
まだ、ちゃんと言ってないのに……
蘭丸「どうせ、借金返すの手伝うためにアイドルやるとか言うつもりだったんだろ。ただでさえ人前で歌うの嫌ってるくせに」
A「でも、借金って普通に考えて大変だし、そのせいで蘭丸が大変な思いしてるのも……」
蘭丸「んなことお前が気にすることじゃねぇだろ。これは俺の問題だ。お前は何も気にせず、今まで通り自由にしてりゃいいんだよ」
今まで通り、自由に……
“聞いた?あの話”
“えぇ、雛罌粟さんのところでしょ?”
“お父さんはあんな人だから仕方ないけど、まさかお母さんまで……可哀想よね、娘さん”
“この先あの子、どうするのかしらね……”
A「蘭丸がいないと、自由なんてないよ……」
聞こえるか聞こえないかくらいの声で呟くと、そっと蘭丸の背中に頭を預けた。
私を対等に見てくれたのは、蘭丸だけ……
蘭丸がいてこそ、私に自由がある……
それだけ大好きな人なんだから、少しくらい助けさせてよ……
私だって……蘭丸の役に立ちたいよ……
.
189人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まな - 私はうたプリでは主にカルナイ(特にカミュと蘭ちゃん)と翔ちゃんとなっちゃんとトキヤと音也と...でもなっちゃんは本当によく出ますww←なんか最近トキヤと翔ちゃんと藍ちゃん上がってます← (2015年8月18日 22時) (レス) id: ceaa2bc4f1 (このIDを非表示/違反報告)
まな - RUIさん» シュウさんですか?!私も1つ買った時にまさかのレイジ様出てきてビックリしましたよwwクリーム色みたいでシュウさん可愛いですよね〜私のシュウさん運は衰えを知らないみたいです(⌒-⌒; )今度オタマートでシュウさん出すのでお知らせしますよ! (2015年8月18日 14時) (レス) id: ceaa2bc4f1 (このIDを非表示/違反報告)
十九 雷音(プロフ) - RUIさん» いえいえ大丈夫ですよ!!私もあまり最近更新できていなくて申し訳ないです(>_<) (2015年8月18日 13時) (レス) id: abb4063eb2 (このIDを非表示/違反報告)
RUI(プロフ) - 十九 雷音さん» すいません!4時~半はちょっと用事が出来てしまったので、五時半ぐらいに顔出します!本当に、すいません。 (2015年8月18日 13時) (レス) id: 53c9c73951 (このIDを非表示/違反報告)
RUI(プロフ) - 十九 雷音さん» 最近忙しくて来れませんでした。今も、ちょっと顔出しただけなので、また4時~半ぐらいに来れるので、またその時にお話しましょう! (2015年8月18日 12時) (レス) id: 53c9c73951 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:十九 雷音 | 作成日時:2015年6月13日 1時