【うた☆プリ】True or False【黒崎蘭丸】

＊拒否反応 ページ16

早乙女「そんなわけでMs.雛罌粟！！これからシンガーソングライターとしてデビューするため、まずはQUARTET★NIGHTの新曲、書いちゃってくだサーイ！！」

A「嫌だ」


シャイニングさんの言葉に、私は間髪いれずそう答えた。
あまりに早い回答に、一瞬シャイニングさんも戸惑っていたけど、すぐに眉間に皺を寄せて、何故と言わんばかりに唸っていた。


A「私が曲を作ったのは、そのAmuletが最初で最後。技術だってほぼ初心者に等しいし、そんなのでプロの曲が作れるわけないもん。それに……」


あくまでも建前でそう言った後、一度言葉を切り、今度は本音をぶつける。


A「私は、自分の為にしか音楽をやらない。誰かの為に曲を作るのも、歌うのも、死んでもごめんだよ」


私がそう言うと、その場に重たい沈黙が降りた。

少し、はっきり言い過ぎたかな……
だから、あんまり本音を出すのは好きじゃないんだ……
アイドルになるかどうかはともかくとして、せっかくまた蘭丸と一緒にいられるようになったのにな……


早乙女「YOUが何故そこまで人を拒むのかも、ミーはよく知っていマース。Mr.黒崎さえ知らない、バンドの解散以外にも、YOUが地獄を見てきたことも……BUT、地獄を見てきたからこそ、克服しなければならないのも事実デース」


口調こそ変わらないものの、真剣な声色でシャイニングさんはそう言った。
その言葉に、私は心臓を鷲掴みにされたような気分になった。

バンドの解散以外に、私が人を拒む理由……
幼い日に私が見てきた、地獄……

克服なんて、できるわけがない……
思い出したくもない……
もう二度と……あんなこと、思い出したくない……！！
せっかく忘れてたんだ……！！
蘭丸に出会って、ようやく忘れることができたんだ……！！

お願いだから……思い出させないで……！！

思い出したくないあまり、体が拒否反応を起こす。
息が苦しくなって、呼吸が上手く出来ない……！！
震えが、止まらない……！！




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