彼女に出逢って ページ15
Aさんと出逢ったあの日、なにかが変わった
Aさんと話す度、鼓動が早くなって
Aさんに触れる度、Aさんが欲しくなって
「�眸耄鼻�
名前を呼ばれる度、Aさんを知りたくなった
世間から見たら俺は気持ち悪がれるだろう
けど
そんなことはどうでもよくなるぐらい
彼女のことしか見えなかった。
書けていたネタもどんどん書けなくなっていって、ストレスも増えてAさんにその全てをぶつけていた
” 「最近元気ないよね」
｢え？」
「なんか悩みごと抱え込んでるの？」
「わたしでいいなら聞くよ」 ”
Aさんだけだった、俺の全てを分かってくれるのは。
彼女の全てをわかっているのも俺だけだと思っていた
なのに
段々とAさんは、俺から距離を置くようになり
勘の鋭い自分はすぐに気がついた。
だから俺は無理やりAさんを家に連れて行って泊まらせた
Aさんが出ていこうとするとこで偶然目が覚め、彼女の腕を掴みハグをした
すると彼女はそっと離れ、”また今度、ね”と優しく囁いた
このまま俺の家にずっといればいいのに、そんな想いを我慢しつつ玄関まで送り扉を開ける直前
Aさんは俺の名前を呼んだ
”「�眸耄鼻◆�
「はい」
「私たちは付き合ってないよ」”
と、一言。
バタンっと、という音が部屋全体に鳴り響いた
俺は、いきなりのことに頭が追いつかなくて
ベランダを出て下からAさんを呼ぼうとしたとき
机にAさんが作ったであろう朝食と置き手紙が置いてあった
手に取り中を見ると
「 大好きだったよ 」
そう書かれていたのだ。
俺は心のどこかが折れた気がした、Aさんにとっては俺はもう過去の人間なんだ。と知り、ショックで数週間眠りにつくことしか出来なかった
「ん、」
今何時、だ？
今は何日？
携帯の画面を開くと、相方や先輩、後輩からの心配メールがたくさん来ていた
「えっ」
その心配メールのひとつに、「Aさんとなんかあったん？」と送られていて宛名を見ると京極さんだった
「なんでですか？」そう返事をすると
「Aさん異様に元気なかったから、なんもなかったらそれでええねんけど」
俺は顔も服も髪もボサボサのまま鍵と財布と携帯を持ち部屋を出た
部屋を出ると雪がポロポロ、と降っていた
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作者名：(^^) | 作成日時：2024年1月11日 2時
