【うらたぬき】しゅがーほりっく。【歌い手】

7話 ページ7

『や、やっぱり恥ずかしい…』


「お前まじでなんなの」


湯船に浸かりながら彼女を後ろから抱き締めると、
ぴくりと反応してこぼれた本音


『だって、、いつも………そういうこと、するとき暗いですし、』


「ああ、せっく」


『いっ、言い直さなくていいです！！』


もお、、と赤くなった頬を手で覆うA

ころころ変わる表情に、いちいちきゅんとさせられて
無自覚小悪魔の虜になったのはいつからだか

俺はその手を取ると、きゅっと柔く恋人繋ぎをした

水気を含んでふにゃりと温かい手


『…うらたさんの手って、なんだか可愛いですよね』


「…そこは、大きくてかっこいいですねー、とかじゃないの」


『私と比べたらそりゃ大きいですけど、うーん…爪とかちっちゃくて可愛いですし』


あ！あと中指のほくろも好きです！！それから…
と、熱弁し始めそうな彼女の口をキスで黙らせる
わざとゆっくり唇を離すと
きゅ、と口を結んで、照れたように何も言わないA


「ふふ、可愛いね」


ちゃんと切られた短い爪と、指輪が似合いそうな細い指
そういうところも、好き。

繋いでいた手を優しくほどいてそっとそこに唇を触れさせた
少しだけ舌を見せて、人指し指をぺろりと舐めると
あどけない顔にはめこまれた、艶やかな瞳に絡まる視線


「…なんだかんだ、こういうこと期待してたんじゃないの…？」


ふぅ…と耳に息を吹いて
我ながら意地が悪いな、、と思うような声で囁く




俺のことだけ見てて
可愛い君の姿は、俺だけのもの
嫌だって言っても 誰にも譲ってあげない





「……なーんちゃって、どきどきした？」


くふふ、と笑って顔を覗き込んでみると
いつもよりさらに赤く染まった顔
それから

ちから、はいんない…

と、とろけきった表情でそう言った彼女さん



何事も、やりすぎは禁物です

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