41話 ページ43
ぼんやりとしていた頭が一気に晴れた
『まふく、今なんて』
「もう、今回みたいにA1人で悩んで欲しくなくて、一緒にいたら、すぐに気づいてあげられるかなって、」
「だから、まふまふ禁止令もやめる」
『でもっ、あれは私がまふくんの邪魔したせいで自業自得だし、それに』
「っ違う!!違うよ!!」
突然大きな声をだしたまふくんにびくっとしてしまう
「…あれは、甘えてくるAが可愛くて意地悪したくなったバカな俺のエゴってだけで」
『…まふくん』
「だからAは悪くなくて、」
『まふくん』
「っ、はい…」
『私ね、まふまふ禁止令のことそんなに悪く思ってないんだよ』
「なんで、」
大きな目を見開いて、ぐっと喉をならすまふくん
『あのきっかけがあったから、今までの自分の行いも見直せたし、そんなに会わなかったからこそ、まふくんの大切さも実感できた。私たちには必要な時間だったって、今なら分かるよ』
そりゃあ、ちょっぴり寂しかったけど
なんて言って笑うと、目の前にはくしゃりと顔を崩したまふくん
『私もたくさんわがまま言っちゃったから、だからおあいこ!…ね?』
私の頭と腰にはもうすでにまふくんの手がまわっていて、子供みたいにわんわん泣いている彼を包み込むように、優しく抱き返した
*
「…お見苦しいところをお見せしました、」
『ふふっ、久しぶりにまふくんの大泣きみたなあ』
くすくす笑うと、そんな私をじとりと見てくるまふくん
『…私も、まふくんと一緒に住みたい』
「ほんとに…?」
『ほんと!こんなときに嘘つかないよ。もう、いつもの強気なまふくんはどこいっちゃったの』
「どっかいった。そんなの知らないし俺弱虫だもん」
すっかりへこんでしまった彼に苦笑い
なんだかんだ、今日はお互い泣いてばっかりだね
『まふくん私がいなきゃ無理しすぎちゃうから、これからはちゃんと私に頼ってね?』
「っ、うん!」
元気に返事をしたまふくんはいつものにこにこ笑顔
『まふくん、』
「ん?」
『だいすきっ!』
「わっ、」
勢いよく抱きついてもちゃんと受け止めてくれて、2人で顔を見合わせて、ぽろりと笑みがこぼれる
2人とも恋愛初心者なんだから、これからもっと勉強していけばいいんだよ
喧嘩したあとにぎゅってすると、ぽかぽか心が暖かくなるのも、これがあったから知れたこと
下手っぴな恋愛も、不器用な私達にはぴったりでしょ?
fin.
1530人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
やの(プロフ) - とっっても最後までにやにやさせていただきました!完結おめでとうございます!「俺」というのはきづいたんですけど、まさか余裕がなくなっていただなんて驚きでした(笑)。出来ればですが、私的には続編出してもらいたいです!とても素敵な小説ありがとうございました! (2018年11月24日 19時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
ラビ(プロフ) - 8190さん» コメントありがとうございます!お返事遅くなってしまい申し訳ないです(汗)ゆっくりの更新にはなってしまいますが、完結まで頑張っていくので、良ければこれからもよろしくお願いします(*^^*) (2018年10月28日 12時) (レス) id: 678304d4e6 (このIDを非表示/違反報告)
ラビ(プロフ) - みーん?こたぬき?crew歴3ヶ月さん» そうなんですね!同担拒否はそんなに無いので大丈夫ですよ!(汗)えー!それはすごいですね!!私も大人になったらいつか行きたいです(^^; (2018年10月28日 12時) (レス) id: 678304d4e6 (このIDを非表示/違反報告)
8190 - いつもドキドキしながら見てます!! これからも頑張ってください! (2017年11月18日 20時) (レス) id: 48eeb79e90 (このIDを非表示/違反報告)
みーん?こたぬき?crew歴3ヶ月(プロフ) - 白雪@元Bellさん» 私も新米ですよww4ヶ月目なのでw お!お揃いですか!♪...同担拒否とかされる方ですか??← 行きましたよ!!私も遠いっちゃあ遠いですよw宮城から行ったのでww (2017年11月10日 4時) (レス) id: 92782f771b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ