第26話 ページ29
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昨日あんなことがあったというのに、5月の日差しは容赦なく地上を照らし始める。
合宿4日目、5月5日を迎えた。
昨日の夜、結局あの変質者は先生たちが対処してくれたらしい。
警察沙汰になることによって合宿が潰れてしまうんじゃないかと危惧していたが、先生がその点を配慮して上手く取りなしてくれたらしいので、合宿は無事続行。
私はというと、潔子さんのお家にお邪魔していた。
女子部屋に一人残すのも心配ということで、大地さんが潔子さんに連絡してくれて、潔子さんのお母さんと一緒に迎えに来てくれた。
もちろん私は先輩にもご家族にも迷惑をかけてしまうから一人でも大丈夫だと訴えたのだが、大地さんに「俺達にとって、Aが一人でいてまた危ない目に遭う方が迷惑だ」とまで言われてしまったのでお邪魔することとなった。
ちなみに今は、クリーニングされたユニフォームをクリーニング店から持ち帰っているところだ。
朝のロードワークは潔子さんに行ってもらったから気付かなかったけど、外の日差しはかなりきつかった。(初日に日向が迷子になってから、マネージャー1名が自転車で付き添うことになっている)
体育館に戻って武田先生にユニフォームが完成したことを伝えると、一旦練習は中止になってユニフォームの配布が始まった。
私は潔子さんを手伝うべく食堂に向かうと、案の定昼食の準備をしてくれていた。
『手伝います！』
「……」
『潔子さん？』
「…ああ、ごめん。ありがとう」
いつも綺麗な白肌が、若干青白くも見えて少し不安になる。けど、大丈夫ですか？と聞いても笑顔で大丈夫だと答えるだけだったので、私にはどうすることもできなかった。
***
潔子さんが体調不良で帰ったという知らせを受けたのは、練習のボール出しをしている時だった。
武田先生は帰るよう説得できたのか。私にはできなかったことを簡単にやってのけた先生を、少しだけ羨ましく思った。
「というわけで、僕が木下さんのサポートをします。何分不慣れなものですから、至らないところも多々あると思いますが…」
『そんな、私一人でも大丈夫ですよ！先生は仕事もあるんですし』
「いや、でも木下さんにまで無理させるわけには…」
「ちょいとお二人さん、誰か忘れてやしませんか？」
「みんなが困った。そんな時に、俺らがいる!!」
「「俺らで潔子さんの代わり、努めまっせ!!」」
…なんかやばい奴らが名乗りを上げた。
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ふぃる(プロフ) - あかねさん» コメントありがとうございます！なんて嬉しいお言葉…！！のんびり更新ですが、これからもどうかよろしくお願いいたします(^^) (2020年3月12日 13時) (
レス) id: 57a4697fd9 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - めっちゃ好きです。このお話読んでふぃるさんのファンになりました笑これからも応援してます！！ (2020年3月2日 8時) (レス) id: 012863f737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふぃる | 作成日時：2020年2月7日 11時
