貧血少女の秘密【ky】 (ページ32)

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三十一話ページ32

彼は本当に尊敬出来る存在だと思う。

私が言ったことについてちゃんと考えてくれたし、しっかり人と向き合っている。

『…ありがとう』

「！…おう」

そんな所で保健室のドアが開いた。

「二人ともー優勝おめでとうって先生奢ってくれるってよ」

「『マジか！』」

先生良い人過ぎるでしょ。

・・・・・・

『ごちそうさまです先生。』

「暁さん！頑張ったね！貧血だから凄い心配したのよ！おめでとう！」

先生泣きすぎです。店員さん困ってます。

「あ、そうだ。A」

『？…どうしたのキヨ君』

「俺、お前に頑張ったなって言ってもらってない」

『…はい？』

「いや、確かにお前貧血なのに最後まで走って頑張ったけど…俺も頑張ったし」

…今日キヨ君どうした。

…何かさ…。

『…可愛い…』

「…は？」

『…え』

「…今…可愛いって言った…？」

『ご、ごめんなさい…』

「…俺可愛い！？」

『すみませんでしたぁ！！』

「いやいや、怒ってないから。…可愛いか？」

『え、あ、いや…今日のキヨ君…何か…うん…か、可愛いです…』

「…ふーん…。」

『ほんとごめんなさい』

「ふーん…！」

何かご機嫌？

何かニコニコしてる気がする。

『…嬉しいの？』

「はぇ！？」

どんな声だよ。

「いや…嬉しいってか…。うーん…」

何か考えてる。

「でもお前の方が可愛いな。」

…。幻聴が聞こえる。

私の頭どうなってんだ。精神科行こうかな。