九話 ページ10
帰宅しました。
疲れた。堪えるのが、飲みたくて仕方なかった。
昨日美咲の血を飲んだので二週間は持つ。
渇いて飲みたいんじゃない。
美味しそうだから飲みたいのだ。
伊達眼鏡を取り、結んでいた髪を解きベッドに飛び込んだ。
何で彼はあんなに美味しそうな香りがするんだろう。
それに、勉強もできて、運動もできて、友達沢山って…
恵まれてるなぁ。
…私も多分恵まれている。
吸血鬼ということを除けば、勉強も出来るし、両親がいなくなっても叔父と叔母が優しくしてくれたことで今私は生きていると言っても過言ではない。
眠いな…お風呂入って今日は寝よう。
吸血鬼なのに夜寝るのか?
え、吸血鬼って夜行性なの?
吸血鬼って言っても私の四分の一が吸血鬼の血だからね。
祖父が吸血鬼だった。
だから普通の吸血鬼よりも渇きが少ないし、直接血を飲んでも相手が吸血鬼になることはない。
それにしてもまさかキヨ君が満点取るとは思わなかった。
三教科だからといって甘く見ていた。
…ちょっと待て。
またキヨ君が満点取って私も満点だったらゲームになるんだよね?
私凄い不利じゃん!!
だからキヨ君わざわざ不利だよって言ってくれてたじゃん!
私はアホか!
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作者名:璃音哀 | 作成日時:2017年3月21日 13時