30話 花言葉は ページ31
Aside
千歌「この調子で本番も頑張ろうね!!」
「「「おー!!」」」
「鞠莉さん、屋台とかまわらなくて本当に良かったんですか?」
鞠莉「えぇ、賑やかで楽しいのも大好きだけど、本番前はこうしてAとゆっくり過ごしたかったの」
本番前の最後の練習も終わり、出番それぞれの時間にすることにした
私と鞠莉さんはお祭りには行かず、森の中を歩いていた
「ところで、どこに向かってるんです?」
鞠莉「それは着いてからのお楽しみ♪」
行先は教えてくれないけど
鞠莉さんが楽しそうだからいいことにしよう
鞠莉「じゃあA、ちょっと目を瞑って?」
「え?わ、分かりました」
鞠莉さんが私の手を引いてまた歩き出した
「ま、鞠莉さん…まだですか?」
鞠莉「ふふっさぁ、着いたわよ!Open!」
「ん、眩しっ…って…うわぁ!!」
私の視界に飛び込んで来たのは広い花畑
色とりどりの花が咲き誇っていた
「凄い…!こんなに沢山!」
鞠莉「A、お花好きでしょ?」
「え?どうしてそれを…」
鞠莉「前にお花の本を読んでるの見てね、お花屋さんにもたまに行っていたでしょ?千歌っちにここを教えて貰ってね、Aと来たいなってずーっと思っての!」
喜んでもらえた?なんて言って笑いかける鞠莉さんの笑顔が、何だかいつもより愛おしく見えた
それから2人で広い花畑を歩いた
でも、幸せな時間はあっという間で、気づけばもう会場に向かわなければいけない時間になっていた
「もう時間ですね」
鞠莉「えぇ…ありがとう付き合ってくれて」
「いえ、連れてきてくれてありがございました」
帰ろうとしたその時、私の目にある花が飛び込んできた
「あ…」
鞠莉「A?どうかした?」
「…鞠莉さん、この花…ご存知ですか?」
鞠莉「わぁ…小さくて可愛い」
「…ちょっと待っててください」
薄紫色の小さなその花は
私が小さい頃から大好きな花だ
「っと、できた!鞠莉さん、ちょっとこっちを見てください」
鞠莉さんの頭に、花冠をのせる
鞠莉「こ、これ…」
「…うん…やっぱりこの花は鞠莉さんによく似合いますね」
鞠莉「ありがとう…大切にするわ」
心から幸せそうに彼女は笑った
鞠莉「本番、ちゃんと私の事見ててね?」
「勿論です!」
こんなの、ただの自己満足にすぎない
でも…言葉じゃ伝えられないから
この花の名前はシオン
鞠莉さん、私は貴女を___________
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天霧(プロフ) - とても好きです。続き気になります。更新待ってます! (2022年6月13日 16時) (レス) @page42 id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
湖南(プロフ) - 続きが気になります...!頑張ってください (2019年11月3日 10時) (レス) id: 9b8accfd92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うどんや | 作成日時:2019年6月2日 15時