20話 置いて行かないで ページ21
鞠莉side
鞠莉「…」
果南「鞠莉…」
曜「…Aちゃんなら、きっと…大丈夫だよ!」
鞠莉「…えぇ、そうね…」
ガラガラ
鞠莉「…!先生っ!Aは…Aは、大丈夫なんですよね!?」
ダイヤ「鞠莉さん、落ち着いて下さい!」
医師「…ひとまず、一命は取り留めました」
梨子「良かった…」
医師「…しかし」
善子「しかし…?」
医師「…生命維持装置で何とか繋げている状態です…もしもの場合の覚悟を…よろしくお願い致します」
ルビィ「そんなっ…」
花丸「Aちゃん…」
医師「…高海千歌さん、Aさんは貴女のお家にお住まいという事で間違いないでしょうか」
千歌「はい」
医師「入院の手続きを行います。こちらへ」
千歌「…はい」
鞠莉「…先生!」
果南「ちょっ…鞠莉!なに土下座なんかして…!」
鞠莉「先生、治療費でしたら幾らでもお出しします。だから、だから…お願いします…Aを…助けてっ…私のせいなんです…お願いします…お願い…」
医師「…こちらとしても、勿論お助けたいです。しかし、今のAさんでは、身体が手術に耐えられません…最悪、命を落とす可能性の方が大きいです」
鞠莉「…そんな…」
果南「…ダイヤ」
ダイヤ「…はい?」
果南「鞠莉とちょっと2人で話したいんだ…もう遅いし、みんなを家に帰してあげて」
ダイヤ「…分かりました、鞠莉さんを…頼みましたわよ」
果南「うん…鞠莉、ちょっといい?」
鞠莉「…」
私の…せいだ…私のせいで… Aは…
果南「鞠莉のせいじゃないよ」
鞠莉「…だったら、誰のせいだっていうのよ」
果南「誰のせいでもない、誰も悪くないんだよ」
鞠莉「でも、私があの時、飛び出さなければ」
果南「もしそうだったら、女の子が死んでいたかもしれない」
鞠莉「…」
果南「鞠莉がそうやって自分を責めてる姿なんて、Aは望んで無いはずだよ、それは、鞠莉が1番知ってるでしょ?」
鞠莉「…っ」
そうだ…
Aは、誰よりも優しい子だから…
「…よろしく、お願いします」
「…そ、そりゃ、緊張しますよ…鞠莉さんですし…」
「これからはなんでも相談してくださいね?1人で背負い込むのはダメですよ」
「私は、鞠莉さんの力の力になりたいんです」
「鞠莉さんっつ!!!!!!!!!」
鞠莉「A…A…!!」
果南「大丈夫、大丈夫だよ」
A…私を…置いて行かないで…
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天霧(プロフ) - とても好きです。続き気になります。更新待ってます! (2022年6月13日 16時) (レス) @page42 id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
湖南(プロフ) - 続きが気になります...!頑張ってください (2019年11月3日 10時) (レス) id: 9b8accfd92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うどんや | 作成日時:2019年6月2日 15時