十、貴重な休みが ページ11
……それにしても、こんな所でなんの事件が起きたのだろうか。
確かにこの横浜は魔都と呼ばれる程に治安は悪いが、
民家が比較的多いこの地域で犯罪が起こるとしても、窃盗くらいしか思いつかないんだけど。
「殺人事件だ」
「殺人事件？」
これまた珍しい。野次馬が多い訳だ。
横浜なんて都会こそ都会ではあるけれど、少し電車に乗ればすぐ郊外。一駅二駅で様相が全く異なる。
ここらは都会寄りの区画だけれど、それでも人死になんて滅多にないのに。
「でも殺人事件なら、如何して乱歩さんが来てないんだい？ 彼なら殺人事件の1つや2つ、ササッと解決してしまうだろう？」
「乱歩さんは今朝から近畿に出張だこの唐変木！！ だから俺とお前が調査に駆り出されたのだ察しろ！」
「あはは、なんだ、国木田君野次馬じゃなかったのだね」
「一緒にするな！」
叫び声が響き渡り、野次馬の皆さんから一斉に『余計なお世話だよ』という支線を貰う国木田さん。
そしてそれを愉快そうに笑いながら見つめる治。外道だ……。
「こほん」気取り直すように無理矢理咳払いをして、国木田さんが治を睨んだ。「それで、話しを戻す。仕事だ唐変木」
「ええええ、私今Aとデェト中なのだけれど」
「津島」
「どうぞ連れて行ってください」
Aの莫迦あぁぁぁ！！ と叫ぶ治。五月蝿い。
国木田さんには申し訳ないけれど、この迷惑生産機の面倒は彼に見てもらうことにしよう。
ふう、と軽く息を吐いて、わたしがさっさと家に帰ろうとすると、
「こうなったらAも連れていこう！ それがいい！」
「如何してそうなった」
……こいつはどこまでも外道だった。
許さんぞ治、自分が仕事になったからってわたしも休ませない気だな？
「私はAが来ないと動かないからね！ それに事件だなんて、君がいた方が色々と都合がいいだろう？」
君の職業的に、と云われて黙り込む。
確か此奴の云う通りだ。だが、
「わたしに協力しなくちゃいけない筋合いはな、」
「じゃあ動かない」
「津島」
「わかりましたよ……」
くそ、わたしの貴重な休みが……。
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さにー☆彡(プロフ) - やっさんさん» やばいです← 私の文スト作品は大体やばいです← 続編もよろしくお願いします← (2019年2月27日 22時) (
レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
やっさん - 最初から、一気に読みました。最初は、爆笑ラブラブ？展開のはずが、なんかとってもヤバそうな話に滝汗。引き続き、続編を読んでみます汗。 (2019年2月27日 22時) (携帯から) (レス) id: 6ef490f023 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - 彼方さん» テストが終わったのでもうすぐ作ります笑 (2018年9月6日 18時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
彼方 - とっても面白いです。続篇まだですか？ (2018年9月6日 18時) (レス) id: 383b340c0d (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - はちさん» ありがとうございます！！ もうすぐ続篇も書きますので、よろしくお願いします！ (2018年8月27日 21時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さにー☆彡
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2018年5月5日 19時
