最終話 ページ49
「おっ、黄瀬が帰ってきた」
体育館に行くと、既にさっきのメンバーはもちろん、赤司っちや緑間っちも既に集まっていた。
「遅れてスミマセン」と言って、卒業生……虹村センパイたちも集まる中心に行く。
「黄瀬、顔色がいいな。何かいいことでもあったか？」
「ん？いや、とりあえず無敗伝説は守り切ったってとこッスかねー。
でも勝ってはいないッス。とりあえず負けは回避、ってとこ
」
赤司っちの問いに、苦笑しながら答えると、卒業生の先輩からツッコミが入る。
「おいおい、無敗は赤司だろ」
「そういう無敗じゃないですって！」
笑いながら言うと、少ししんみりした空気が明るくなる。
シリアスも似合う帝光バスケ部だけど、明るく別れたいッスからね。
慌てて走ってきたからか、髪が乱れている。
オレは前髪を引っ張ると、少しだけ笑った。
『ちゃんとオレが先輩のいるところに行くまで、待ってて下さい』
『すぐに追いつきますから。そしたら、絶対好きって言ってもらうッスからね』
指をつきつけて、そう言った。
A先輩は、少し驚いたような顔をして、それから＿＿＿、
泣き笑いのように顔を歪めた。
『うん、待ってる』
「黄瀬、何を惚けているのだよ」
「黄瀬ちん、最近ボーッとすることが多いよねー」
「紫原くん、緑間くん、それはちょっと鈍いですよ」
「そりゃそーだな。見りゃわかるな」
「えー？オレもわかんねーっスよ、虹村センパイ」
「青峰、送別だぞ。あまり野暮な話題を出すな」
うわー、気を遣ってもらってる。
苦笑して、皆に駆け寄った。
「もー、まだ負けてないんスから応援してほしいッス！」
今は本気でバスケをやろう。努力してる黄瀬くんがかっこいいって、先輩も言ってくれたはずだ。
何より、今この瞬間が楽しいから。
追いつきたいライバルがいるから。
だけど、いずれ。
「振り向かせてみせるッス、絶対」
fin.
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さにー☆彡(プロフ) - 鈴香さん» ありがとうございます！続編も書けたら書きたいとは思っているのでその時はよろしくお願いします！ (2019年10月2日 20時) (
レス) id: 6034bec340 (このIDを非表示/違反報告)
鈴香(プロフ) - とてもキュンキュンさせて頂きました！！面白かったです！続編楽しみにしてますね (2019年10月2日 20時) (レス) id: 433bf9ff90 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - あまくろさん» あらま！ありがとうございます！！ (2017年6月10日 6時) (レス) id: ec1d0032bb (このIDを非表示/違反報告)
あまくろ - とても面白いですね！それから、9話の緑間っちが、緑町っちになっていました．．． (2017年6月9日 21時) (レス) id: d3b08ce942 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - さにー☆彡さん» 時間旅行も海常編の続編も楽しみにしてます！！ (2017年4月11日 11時) (レス) id: 5e68c6ec4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sunny
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2016年12月7日 21時
