20話 ページ21
出てきたのは、黒髪の、先輩によく似た少年。
その子はオレを見ると、唖然とした顔をした。
「ぅわッ…マジでモデルの黄瀬先輩じゃん。
姉ちゃんの戯言だと思って聞き流してたのに」
「ちょっ、陽介!!」
「やっぱり、背高いし、イケメンだし、かっけー!
…なぁ、この人家に呼んで、姉ちゃん女子から反感買うんじゃないの」
その言葉にむくれる先輩を無視し、少年(多分先輩の弟)はオレに向かって笑顔を見せた。
「どうも、帝光中1年の白石陽介です。今日はどうもありがとうございます、
姉ちゃん本当に運動音痴だから、大変だと思うけど…。
それにオレ、昨日9時くらいまで掃除を手伝わされてて、」
「陽介ー!」
顔を真っ赤にした先輩が陽介…君?の口を押さえて、そしてオレからのクッキーを押し付ける。
むぐむぐと抵抗する陽介君を見て、姉弟仲が良いんスね、と少し微笑ましくなった。
「わかったわかった、もうからかわないし、邪魔しないからさ。
お茶結局いる?」
「いるよ、もう!ありがとね!」
「了解。じゃ、黄瀬先輩、あとから持ってきますんで」
バタン、と笑顔で(というかニヤニヤしながら)ドアを閉めて、陽介君は行ってしまった。
なんか、大人っぽい子ッスね、と思っていると、白石先輩に恥ずかしそうに「黄瀬くん」と呼びかけられた。
「ごめんね、騒がしくて。恥ずかしいところ見せちゃったかな」
「え?いや、全然。いい弟さんッスね」
そう言うと、先輩は照れ笑いして頬をかく。
そして言った。
「じゃ、上に…私の部屋、行こっか」
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さにー☆彡(プロフ) - 鈴香さん» ありがとうございます!続編も書けたら書きたいとは思っているのでその時はよろしくお願いします! (2019年10月2日 20時) (レス) id: 6034bec340 (このIDを非表示/違反報告)
鈴香(プロフ) - とてもキュンキュンさせて頂きました!!面白かったです!続編楽しみにしてますね (2019年10月2日 20時) (レス) id: 433bf9ff90 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - あまくろさん» あらま!ありがとうございます!! (2017年6月10日 6時) (レス) id: ec1d0032bb (このIDを非表示/違反報告)
あまくろ - とても面白いですね!それから、9話の緑間っちが、緑町っちになっていました... (2017年6月9日 21時) (レス) id: d3b08ce942 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - さにー☆彡さん» 時間旅行も海常編の続編も楽しみにしてます!! (2017年4月11日 11時) (レス) id: 5e68c6ec4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:sunny | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時:2016年12月7日 21時