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寂雷「…… 三千院?何を言っているんだい。





君の名は……」





A「やめろっ!!!」










本名を呼ばれそうになり、つい怒鳴ってしまった。








その瞬間、また俺は世界が回る。







完全に倒れそうになったところを、イル先生に支えられる。






寂雷「…… 分かった。済まなかったね。




頼むから、私に診させてくれないか?」





こいつに身体を診られるのは、正直気が引ける。




A「…… その子、そばに、置いて。







それなら、診ていい。」




観音坂と名乗った彼を指さし、彼に縋るような目線を送る。








独歩「ぇ、お、俺?」





寂雷「…… 分かった。



独歩君。彼のそばにいてやってくれないかい?」





イル先生の言葉に従うように、彼は俺のそばに来てくれる。





でもその顔は、なんとも言えない複雑そうな顔だった。






俺は、彼の手に触れる。







指をひとつずつ絡めるように、彼の手を握る。





俺の行動に、彼は少し頬を赤らめているように見えた。





そして、【医者】として俺の身体を診察しているイル先生は、






絡めた手を、愛憎にまみれた表情で睨んでいた。










しばらく俺の身体を診たイル先生は、ため息をついた。




寂雷「幸い、目立った外傷は頭の傷だけのようだね。




直ぐに手当をするから、もう少し大人しくしていてくれ。」





そう言って、俺の頭に、優しい手つきで包帯を巻いていく。






全ての処置が終わり、俺は小さくイル先生にお礼を言った。






寂雷「それで、何故こんな怪我を?」





急に距離を詰めてきたイル先生に、俺は反射的に身構え、




握っていた手を強く握り直す。









独歩「あ、あの、…… 彼、少しびっくりしているみたいですよ、?」







自分から、あまり逆らうような行動をしたがらないだろうに、俺を守るかのようにイル先生に声をかける。




A「…… じつは、家に、…… 帰ったら空き巣に入られてて、





脅されて、それで、窓から逃げた。」






まぁ、【落ちた】って言った方が合ってるけど。

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アルビリオン - 妹に怒鳴りたい姉さん» お気になさらず^^御姉妹で読んでいただき感激です。もし宜しければ妹様と愛読して頂ければ幸いです。 (2018年12月15日 23時) (レス) id: af242a96d1 (このIDを非表示/違反報告)
妹に怒鳴りたい姉 - すみません!妹が私のスマホでコメントしてしまったので先にまず謝ります!妹はヒプマイのことを全然知らないのに知った気になってるにわかなんです。作者様本当に申し訳ございません。読者様も申し訳ございませんでした。 (2018年12月15日 21時) (レス) id: b33addfcfc (このIDを非表示/違反報告)
好きだからこそ厳しく - ひふみんは独歩さんのことを君付けで呼んでないです。ひふみんは独歩!って呼んでます。読者も何故に気づかない、、、 (2018年12月15日 21時) (レス) id: b33addfcfc (このIDを非表示/違反報告)
apipe - めっちゃいいとこで終わった(´・ω・`)続き待ってます! (2018年11月28日 15時) (レス) id: 6a53dc23ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルビリオン | 作成日時:2018年11月20日 2時

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