【男主】お前のラップは届かない【ヒプマイ】

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俺の、平和に生きたい、という言葉に、彼は少し惑わされているように見えた。









俺はその瞬間、一気に彼との距離を詰め、彼の帽子を取り上げる。





突然の出来事に、彼は驚いているようだった。



A「…… 喧嘩を売る相手は選んだ方がいいよ、青年。



俺だから良かったものを。それに、所構わず噛み付くと、お兄ちゃんに迷惑がかかるよ。」





そう言って帽子を彼の頭にのせ、頭をポンポンと撫でる。



そして、俺はそのまま元の目的を果たすために足を進めて行った。













全く、山田家は面白い子達ばかりだなぁ。





一くんは、懐くと犬みたいで可愛いし。





はぁー、兄弟っていいなぁ〜







そう思いながら、目当てのものを買い揃え、家へと帰る。




その途中、身体にヒリヒリの伝わる振動があった。












…… この振動数、波長、…… 【ヒプノシスマイク】





どこがで、昨日はー様が言っていた、ラップバトルってヤツが行われてるって事か？





人の精神に干渉し、交感神経、副交感神経に作用し様々な状態にする、【現代兵器】






この不快な感じ、イライラする。






俺は、その音から逃れるように家へ向かうのに





家に近づく度に、その不快な音に近づいているようだった。











…… 面倒なことをしてくれる。








どうせ喧嘩してるのは、俺を探しに来たはー様とさっきの弟くんだろう。






さっき所構わず噛み付くとって話をしたばかりなのに。





…… 一応、【マイク】は持っている。




言葉でわからねぇなら、これで治めるしかない。










面倒事は嫌いなんだ。俺の周りで騒ぐんじゃねぇ。クソが。









********





…… おいおい、予想外すぎんだろ。










二人で勝手に喧嘩してると思ったら、なんで山田家は次男坊と、三男坊までいやがるんだよ。






しかも、はー様と、兎まで……









ってか、お前ら二人に関しては未成年二人に寄って集って喧嘩ふっかけるとか大人気ねぇにも程があんだろ。







全く、これだから血の気の多い男共は……










馬鹿の世話は疲れる。





そう思いながら、俺はリリックが飛び交う戦場に向かっていった。

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