財前の話 with.205号室(1/2) ページ11
「ジャッカル先輩はよく飯奢ってくれるぜ!」
「まあ……それなら宍戸さんもだな」
「よいしょした謙也さんなら余裕やわ」
「大石先輩なら……」
就寝時間の近い205号室。何故か始まった各校の先輩自慢。普段そこまで尊敬してないくせにここぞとばかりに自分とこの先輩を褒めちぎる俺達。
あの先輩があーだ、あの先輩が凄い。切原を筆頭に繰り広げられるトークは正直かなり白熱した。
しかし皆それぞれ素敵な先輩を持ってるねめでたしめでたし、で終わるはずもなく、誰が一番恵まれているか決まるまでは寝かせてくれないようだ
「幸村部長はまじ凄いんだぜ!
「乾先輩のデータ収集力を舐めんじゃねえ」
「はあ?柳先輩のがすげえから」
「跡部さんと忍足さんはよくモテる」
「丸井先輩と仁王先輩もモテっし!」
詰めにかかった切原が他2人の否定に回り噛みつき始めた頃に、そろそろ潮時だろうと俺は最強の手札を切った
「白石部長」
その単語を聞きぐっ、と唸りをあげる切原。
「白石さん出すのはズルいぜ〜」
「なんもズルくないやろ」
まるでお手上げとでも言うようにバンザイをして、降参する切原。謎に懐かれとる白石部長のおかげでこの勝負は俺の勝ちってことや。まあ何か賞品が出るわけやないけど
「寝るか」
「ああ」
「せやな」
各々ベッドに戻って、話は終わった。
俺もあんな先輩欲しいぜ、そう落胆しながらベッドに戻る切原は次の瞬間、思い出したかのようにハッと顔をあげ、先程とは打って変わり勝ち誇ったようになあなあと俺たちにドヤ顔を披露した
「お前らんとこ、美人マネージャーいねえだろ」
「はあ」
そうだそうだ、そう繰り返して身を乗り出しながら切原は続けた
「A先輩はマジで最強だからな!美人、優しい、美人の三拍子だぜ!」
「いや美人2回言っとる」
「羨ましいだろ!A先輩がタオルくれるんだぜ!」
「いや俺達も合宿中は貰ってるが……」
「俺は毎日貰ってんの!!」
いかにAさんが素晴らしい先輩か、それをつらつらと語り出す切原。俺もちゃんと顔を見たことはないが、遠くから眺めてえらい美人だなとは思ってたので否定はしなかった
切原の語り口は恋愛感情というよりも憧れに近い感じで、これはオモロイ記事になりそうや、なんて呑気に聞き手に回っていたその時、
部屋に3回、ノックが入った。
「点呼取るよ」
入って来たのはたった今、話題に上がっていたAさんで、これには俺も驚いた
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光華(プロフ) - 逆からのやつ感動です!!柳君だからこそできることかな?神ですね! (2021年3月11日 21時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
Haruka Ö(プロフ) - 逆から読むのは凄すぎました!!! (2020年1月27日 23時) (レス) id: 0d992502c1 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 逆から読むのがわからないです…。理解力なくてすみません!!気になるので誰か教えてください! (2020年1月7日 13時) (レス) id: 2a82e997d1 (このIDを非表示/違反報告)
佐和(プロフ) - はじめまして。ろちこさんの作品にはまってます。がっくんのプロポーズ、笑いました。からあげwww逆ハ話も好きですが、誰か個人落ちの話をもっと読んでみたいです。更新頑張ってくださいm(._.)m (2019年8月18日 0時) (レス) id: 892b8d0726 (このIDを非表示/違反報告)
くろかは(プロフ) - ゼクシィじゃねーのが面白すぎたので日常会話で積極的に使っていこうと思います(^ω^) (2019年7月10日 19時) (レス) id: e34a9a5e9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろちこ | 作成日時:2018年4月17日 2時