あの日、あの時、あの場所で Ⅱ【Reo】 (ページ20)

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GENEのメンバーが来たときは恒例のように
マスターがもう閉めるからご飯行ってきなさいと
気を遣ってくれるので申し訳ない。

隼「マスターごちそうさまでした」
涼「ごちそうさまでした」
『すいません、お先に失礼します』

マ「また来てね。Aちゃんまた明日」

このふたりと一緒だと周りにバレたりしそうでソワソワするな……

……まあ気になるのはわたしだけらしく

いつだったか隼くんと玲於くんと来た焼肉屋さん。

隼「Aちゃん前も来たよねまた焼肉でごめんね？」

『ひとりで焼肉屋さん来ないし、しかもこんな高級店来ないからね(笑)嬉しい』

涼「じゃあいっぱい食え！(笑)」

『はーい』

隼「はい、カンパーイ！」
『カンパーイ』
涼「お疲れ様でーす」

今日はふたりともお酒飲まないそうなので
わたしもお酒飲むのはやめて烏龍茶で乾杯する。

涼「Aちゃんホント久しぶりだね」

『ね、みなさんお忙しいから。あ、ドラマ観てるよ王子！』

涼「ありがとう。Aちゃんは最近どう？」

『特に何も…マスターには悪いけどお店そんなに忙しくないしさ、のんびり働いて、帰ってテレビ見て、みたいな生活の繰り返し(笑)』

隼「なんかやりたい事とかないの？」

『やりたいことかー……』

GENEのみなさんとは同世代なのに
自分はやりたいことも特になく
考えたらなんだか惨めになってきたな……

涼「小さい頃何になりたかった、とかなかった？」

『ずっと歌うのが好きだったから歌手、なりたかったなあ今からは無理だけど。音楽っていいよね……あ、なんかプロを目の前に語れない恥ずかしいやめた(笑)』

涼「えー話せや！(笑)」

『無理！でもやっぱり音楽に関わる仕事とかしたいかもなー』

隼「なんか音楽やってたの？」

『うん、ずっと合唱やってた』

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