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" 「 _______________ 一目惚れ、やったから 」 "


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さかたんの爆弾発言に、驚くことしかできなくて。唯一出た言葉も「 え 」なんていう間抜けな小さな声。

「 冗談はやめ、」
「 冗談ちゃうよ 」


じっ と。さかたんの目が私を捉える。さかたんの目には困惑している私の姿が写っていて。一目惚れ、なんて、私に一目惚れする要素なんて何処にあるのだろうか。誰よりも勝っている要素なんてない、普通の容姿だというのに。

「 ……俺は、こんな冗談言わへんよ、」

そう言い終わった後、ドライヤーを片付け終わったのか私の方へと向かってくるさかたん。怖い とは思っていないのに何故か後ずさりしてしまう。


「 ……ほんまに、一目惚れやったんよ。だから、今日見かけた時吃驚したのと同時に " チャンス " と思って、」

「 そしたら、まあ、都合いい時に雨降ってくれて。こうやって、Aを俺の家に誘うことに成功して、」


視線が、絡む。さかたんの目は私を捉えて離さない、……離れられない。一歩、後ろに下がれば また一歩、さかたんも前へと歩む。

一歩、

一歩、

そして最後の一歩、



「 ………逃げられたら、ちょっと悲しいわ 」


そう言いながら、私を壁際にへと追いやるさかたん。反抗はしようと思えば出来るような強さで私を壁に追いやっている。

そう、反抗しようと思えばできるのだ。……なのに、出来ないのは何故、だろうか。


「 _______ 嫌やったら、叩いてくれて構わんよ 」


そう言って、さかたんと私の距離が少しずつ近くなっていく。それと同時に つん と香る煙草の匂い。少し くらくら としてしまう。

あと3センチ、

2センチ、

1センチ______________……、


0センチになったのと同時に、さっきよりも香る煙草の匂いとさかたんの匂い。何故か、それに酷く安心してしまったのを今でも覚えている。


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高瀬その(プロフ) - Air-さん» ひい、嬉しい…有難う……;; (2017年11月27日 1時) (レス) id: c56a2fa634 (このIDを非表示/違反報告)
Air- - そのちこれ最高だよ… (2017年11月26日 0時) (レス) id: a1b877d6ed (このIDを非表示/違反報告)
高瀬その(プロフ) - ririさん» そう言ってもらえて嬉しいです;;もっと続きが気になるようなお話を書けるように頑張りますね…!(?) (2017年11月26日 0時) (レス) id: c56a2fa634 (このIDを非表示/違反報告)
riri(プロフ) - とても面白いです!続きが楽しみです´`* (2017年11月20日 23時) (レス) id: 03ef9af3da (このIDを非表示/違反報告)
高瀬その(プロフ) - 初音さん» こちらにもコメント有難うございます〜!;;れ、連打ですと…?!なら159票分の評価は全て初音様が…?!!?( 違う )最高と言ってもらえて嬉しいです有難うございます〜(;;)!これからも初音様に最高だと思ってもらえる様に頑張りますね!(?) (2017年11月20日 18時) (レス) id: c56a2fa634 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:高瀬その | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年11月7日 0時

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