検索窓
今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:25,618 hit

ページ14

.

「てか、なんであんなに見せたくなかったの」

「ぐ…それ、は」




あの後坂田がずっと背中をさすってくれ、買ってきたお茶をごくんと飲む




「…………たくないやんか」

「あ?聞こえな」

「っ!だから!」




そう言ってばっ!と私を見る坂田




「見せたくないやろ!俺にだけそんなん見せときゃええやんか!馬鹿!!」

「ちょっとまてそんなんってなんだよ!おい!」

「俺が言いたいんはそこじゃないわあほ!」




なんだこいつ

なにがおかしくてこんな大喜利大会をやらなきゃいけないんだ?お?




「だから、ちが、くて」

「?じゃあ、なに」

「そんな姿…見られたくなかった…他の男に見せんといて…嫌、や」

「え…」




突然のそんな坂田の声にびくりと肩が震える




「なぁ、ええやん俺だけにして」



そう言って少し悲しそうにする坂田



「…ばっか、やろ!」




あぁもうほんと馬鹿、こいつも私も馬鹿馬鹿




「最初から!お前にしか見せるつもりないわ!」




そう言うが早いか黒パーカーのファスナーを開けて坂田の前に立つ




「…赤」

「お前にな!見せないならパステルレッドの水着なんて着てない!」




あぁ、どこまで言わせるんだ




「…そっか」




それだけ、一言だけ坂田が呟く

それから私の顔を見た表情が




「(あ、今の顔すきだな)」




完全に、男性特有の色気を含んだものになっていて




「A」




そう言って手を笑顔で伸ばす坂田に私も手を伸ばして




黒パーカーを脱ぎ捨てて私は砂を蹴って上を見れば



坂田の笑顔と海が眩しくて



笑いながら目を伏せた



あぁ、このまま私だけ見ててくれたらいいのになぁ





.

海なんかより、→←*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (31 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
31人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , 短編集
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:高瀬その | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/8ef4f72c271/  
作成日時:2018年6月26日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。