才能なんてないから(2)

やっと ページ22

神崎家に着くと、1日来ていないだけなのに久々な感じがした。

「お！A来たか！」

夏也くんが嬉しそうに声を上げる。その声が聞こえたのか徐々にみんなが集まってくる。

「今ご飯持ってきますね」

「ありがとうございます、要さん」

かなめさんは笑顔で夕食を取りに行ってくれた。わざわざ僕一人のために温め直したりさせて申し訳なさを感じる

神崎さんも七瀬さんも「A、来たのか」なんて言って僕を出迎えてくれる。やっぱりここは居心地がいい

「ねぇ、神崎さん」

僕は神崎さんに合宿のことを話した。そして、保護者の許可が必要なことも同時に言った。タイミングよくあの人が家に来るとは限らない。連絡先は知ってるものの、あまり僕からは連絡したくなかった

「大丈夫だ。きっとAの家に来るだろうから」

絶対に期間中に家に来るという保証はどこにもない。けれど、神崎さんに言われたからか大丈夫な気がしてきた

「そうかな」

「お待たせしました！」

僕がそう言った後すぐに要さんはご飯を持ってきてくれた。今日はグラタンとチーズが沢山乗ったピザのようだ。それにサラダもある

「美味しいです、要さん」

市販のものも美味しいけれどやはり要さんの手作りが1番美味しい

「それは良かったです」

僕が食べているところをニコニコして見ている要さん。この日も夜、要さんに家まで送ってもらった

朝→←。

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