柄にもないこと ページ23
中也 「今日から俺はお前の味方だ」
そう言って彼は私を抱き寄せた
いつもなら抵抗して突き飛ばしていた
でも今はそんな気になれない
気持ちの整理がつかなくてただ黙って抱き締められていた
『何で敵の味方をする必要があるの?』
私はそのままの体勢で聞くと中也さんは少し
微笑んでこう言った
中也 「言っておくが、敵だと思ってるのは
最初からお前だけだぞ?
気付いてなかったってのか?」
『え・・・?』
最初から…私…だけ…………?
意味がわからない・・・
中也 「俺はお前が傷付かなければそれでいいんだ。お前が俺の隣に居るならそれで・・・」
待って!?訳がわからない!
今まで私を中也さんの家に閉じ込めておきながら傷ついてほしくない?
そんなの勝手すぎる
中也 「今まで俺はお前の気持ちなんて考えもしなかった。
でも今日やっと気付いたんだ。
お前は俺なんかよりよっぽど強い」
『私は貴方に負けた。強いなんて言えない』
私の声が震えているのが嫌でもわかる
中也 「昨日の夜、お前の情報を調べたんだ。
辛い思いをしたんだろうな。
俺ならもう精神がもたないだろうな。
だからお前は強い。無理して体を強くしようとしなくてもお前はとっくに強い」
その言葉は何よりも温かくて、優しい声だった
柄にもないこと言うから頭可笑しくなったかと思ったけど本当にお可笑しいらしい
でも彼の私を包み込む腕は、何よりも強くて、そして頼もしかった
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さやりん(プロフ) - すみません!!書き直します!!私も読み直して何かおかしいと思ったら漢字間違えててちょっと焦りましたw教えていただきありがとうございます! (2018年3月22日 20時) (レス) id: c100a06976 (このIDを非表示/違反報告)
まるまる - 淳じゃなくて敦ですよー (2018年3月21日 22時) (レス) id: 6223962a56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さやりん | 作成日時:2017年5月13日 8時