【2j3j】発端はたまごサンド【男主】

謝罪配信 ページ32

「…こんきり、です」

＞＞こんきり〜！
＞＞元気ないなw
＞＞こんきり！


恐る恐る、予定時間丁度に配信開始ボタンを押した。控えめに挨拶をすると、たくさんのwと、草の文字が流れる。


「本当に申し訳ありませんでした！！」

見えていないと分かりながらも、がばっ、と勢いよく頭を下げた。
数秒そのまま静止し、またもや恐る恐る顔を上げる。


＞＞いきなりww
＞＞昨日のやつ？w
＞＞草

「いや、違うんですよ、あの…えっと」

弁解しようとするけど、弁解する言葉が思いつかなくて、言葉に詰まった。
否定したいけど、否定できるところが全く無い。

＞＞草
＞＞いいんだぞ
＞＞もっとやれ


「もっとやれは、流石に勘弁してください…wもう一生やらないし、やりたくないです…」


＞＞それはもったいない
＞＞ファン増えるよ

「あー…。まあ、あれでファンになった方は申し訳ないですがさようなら、ということで」

あれを求める人がいるなら、申し訳ないけど無理。恥ずかしいし、何を言ってしまうかわからないし。

＞＞ひどいww
＞＞サービスはないの！？

「残念ながら、する予定はないです！」

＞＞そこだけ笑顔で言うなしww
＞＞嬉しそうなの草


「はい、ゲーム！ゲームやります！」

この話をして、思い出されても嫌なので、早くゲームをしようと話を変える。
手早くゲーム画面に切り替え、コントローラーを両手でしっかりと握った。

久しぶりだし、初めてやるゲームだから少し緊張するな。


＞＞はーい
＞＞スプラ！
＞＞やったー！

割とコメント欄も切り替えが早く、少し驚いた。

「よし、桐谷いきます！いざいざ！」

＞＞ノリノリw
＞＞楽しそう
＞＞いざ！






「ん、あれ、これ意外とむず……」

＞＞ジャイロ慣れてない？w
＞＞まってどこ撃ってんのwww


順調かと思っていた初めてのゲーム配信は、思っていたよりも難しく、全然順調では無かった。



「ちょっ、ねぇ！！もぉぉぉ！！」

マッチングし続けていた人にずっとやられ続け、悔しくて思わず大きな声が漏れる。

絶対俺のことだけ狙ってるでしょ…！


＞＞何回おんなじ人にやられてんのw
＞＞wwww
＞＞頑張れ！


「…くそ、」

＞＞頑張れ〜
＞＞ぼそっと呟くなてw

俺は、もう一度この人に挑むべく、コントローラーを握り直した。

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