友へ。共に…〈ネス Side〉 ページ10
「…とぅーしはねぇ…最下位は…」
ドラゴンが名前を告げる。
おぉぉぉ…と小さなどよめきが起こる。
俺の名ではなかった。
…最下位にはしなかったんだな、コイツ。
「一位はだれスか?」
とぅーしが言った。
その言葉に室内は再び静まり返る。
皆でドラゴンの返事を待つ。
「一位は…ネスでした!とぅーしの。」
その言葉にメンバーが湧いた。
俺も意外な回答に本気で驚き、
「えっ!?」と大きな声が出た。
そんな中とぅーしはというと…
ドラゴンの手元を見つめたまま固まっている。
…あ、こいつ…照れてる!
そんな姿を可愛らしく思っていると、とぅーしはゆっくりと振り向きこちらを見た。キュッと口を結んだまま俺の顔を見つめている。
「…てゅ〜しぃ〜…!」
思わず嬉しさが声に出てしまった。
俺はもうその気持ちのまま、彼に手を伸ばした。
それを見たとぅーしも恥ずかしそうに微笑みながら、俺に手を伸ばしてくれた。
俺たちは短く握手を交わした。優しく握り返してくれたその手からは、俺への温かな気持ちがしっかりと伝わってきた。
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サトウ(プロフ) - アクシス好きだな〜 (1月22日 14時) (レス) id: ec7ca02e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:tako | 作成日時:2023年6月8日 12時