☆[戦乙女ダークアルル]Valkyrie of Darkness -たとえ闇に堕ちても- ※男主&薔薇(?)&微キャラ崩壊注意 ページ12
「くすくすくす。待ってたよ。」
俺の行く先々に現れる異様な雰囲気を持った少女。
『俺はお前の望むものは持ってないぞ。
いい加減に諦めろ。』
「えー?何でー?」
そうかと思えば、急に子どもの様に振る舞う彼女。
「やだよー。ボクはキミのカラダを
手に入れるまではキミから離れないよ。」
『…それはどう言う意味だ。』
「うーんと、えーっと…。
くすくす。色んな意味があるけど、どれだと思う?」
それを俺に答えさせるのか。
『…目的は俺の力か?』
「何でそう思ったの?」
『お前からは、どっかのヘンタイと同じ匂いがするんだよ。』
「えー、酷ーい。あんなヘンタイのお兄さんと一緒にしないでよ。
この体の持ち主だって、それは本気で嫌がると思うなー。」
…体の、持ち主?
『お前の体では無いのか。』
「そうだよ。この子はアルルちゃんって言うんだけど、
ボクの力と共鳴したみたいで、よく馴染むんだー。
それに…。」
そう言った直後、俺の両腕に彼女の手がそれぞれ触れた。
「女の子の格好の方が、キミとラブラブ出来るでしょ?」
『何を言って…っ!?』
突然、彼女が不意打ちのキスをかましてきた。
唇の暖かい感触と微かに甘いその匂いに、俺の心が溶けそうになる。
「……はあっ…。」
『っ…。何の、つもりだ。』
「ここまでしても分かんないの?
仕方無いなあ。全部言ってあげるよ。
ボクはね、キミがこの島に飛ばされてきてから、
ずっとキミが好きだったんだ。
でも体を乗っ取っちゃうと、キミとラブラブ出来ないよね?
力を奪っちゃうと、最悪キミが動けなくなっちゃうよね?
だからボク、考えたんだ。
戦乙女になって強くなったボクを見てくれれば、
きっとキミはボクの隣にいてくれる。
女の子であるこの子の体でキミと一緒にいたら、
いつかはボクを認めてくれる。
まあ、そんな感じ。」
『そんなまどろっこしい事を。
本当に俺を思っているなら、その子を解放してやるんだ。』
「本気?ボク実体無いよ?」
『どんな姿でもありのままのお前だ。
ありのままを愛せない奴に、誰かを好きになる価値は無い。』
「…ふーん、変なの。でも、良いよ。
見ても吃驚しないでね。」
たとえ姿が変わろうと、本質は変わらない。
それをコイツが分かってくれるかは、俺にはまだ分からない。
〜〜〜
今回はいつにも増して難易度が高いお題でした。
ダルルはアルルの中にエコロがいると言う
公式設定があるせいで、余計にキャラが掴みにくくて…。
リクエストありがとうございました!
☆[ユーリ]辛い時こそ微笑んで→←☆[エミリア&ヴィオラ&ラフィソル]彼女以外、何もいらない。 ※軽い百合描写有り
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