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May.72 ページ35

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ドアが開いて、廊下を歩く音がする。





私はごくん、と唾を飲んだ。冷や汗が止まらない。







どんどん足音が近づいてくる。






リビングに入ってくるドアが開いた時、そこに居たのは







「ん?どした?」

「…なんだ、レオか。」







レオが入ってきただけだとわかった。さっきまでの緊張が一気に安堵に変わったことで心臓のバクバクがとても感じられる。






「ふぅん、変なの。…それ、」






レオが指さしたのは私が持ってる封筒。私は咄嗟に背中に隠してしまった。






「これは、なんでもないの!あはは、気にしないで!」







私がこのことを話してしまえば、レオはしばらく日本にいるだろう。せっかく高校を卒業して、海外に拠点を移して活動していたというのに、その活動を妨げるわけにはいかない。





それに、まだこれがストーカー行為と決まったわけでもない。これが続くようなら相談もするかもしれないけど、続かないかもしれないし。





…うん。ちょっと様子見だな。






そう思うと同時に、この前のレオとのデートの時に感じた視線はレオではなく、他の誰かだったのかもしれない、という考えも浮かんでいた。









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作者名:玲咲 | 作成日時:2021年5月1日 0時

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