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「えっと…、おれは、月永レオだ。……おれとAの関係は…」
言うことがしっかり定まっていないであろう月ぴ〜はたじたじになりながら言葉を紡いだ。
「友達じゃないんですか」
「…っ、友達じゃない」
「…」
Aのその言葉に何かが外れたように月ぴ〜は話し出した。
「おれとAは友達じゃないっ、それ以上の関係だった!好き同士だった、付き合ってた!おれは、おまえの彼氏だ」
口が止まらない月ぴ〜の言葉を聞いて、俺はふと昔のことが蘇った。
”「あんたさぁ、こんな男子校みたいな学校来てさぁ、男にちやほやされたかっただけでしょ?」
「はぁ?そんなわけないでしょ。私は、プロデューサーになりに来たの。アイドルと恋愛なんてする気さらさらないから!今度同じこと言ったら殺すよ?」”
これは、入学したての頃の会話。そうだ、これを聞いて、俺は告白するのを躊躇ったんだった。てことは、
「おれは、Aのこと、愛してる!大好き、だからっ」
「月ぴ〜待ってっ、それ以上は」
「はぁ?」
一歩止めるのが遅かった。月ぴ〜は動揺して上手く頭が回っていないことに加え、この事実を恐らく知らない。もう少し早く気づけていれば、これからの展開を止められたかもしれない。
「デタラメ言うのもいい加減にしろよ!!私はプロデューサーになるために、夢ノ咲に入るんだ!アイドルと恋愛するためじゃない!だから、私があんたと付き合う未来なんて絶対来ないから!私の決意を馬鹿にするな!!」
「…っ…」
「それにあんたらが言ってることなんて私は知らないんだよ!!高校の時の友達だって言われてもそんなの知らない!!私わかんない!!それが本当なのか嘘なのかわかんないよ!だって、私はまだ高校に行ってないもん!!」
「…Aっ」
「うるさいうるさいうるさい!私はおまえのことなんか知らない!出てってよ!!早く出てけよっ!」
月ぴ〜は、目を見開いて、歯を食いしばった。目に涙を溜めて、気まずそうに俯いた。
「A」
俺はそうAの名前を呼んだ。
「見て、これ俺なの」
Aの近くに置いてあったAの携帯のロック画面。多分、9月頃のピアノのコンテストの時の写真だ。Aの隣でピアノを弾いている俺の事を指さした。
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玲咲(プロフ) - ルナストーンさん» コメントありがとうございます!こちらこそリクありがとうございました!3月はリクエスト受け付けるつもりありませんので、もしあったら早めにお願い致します!お待ちしております!!これからもよろしくお願いします〜! (2022年1月30日 16時) (レス) id: 27f192e968 (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - リクエスト受けて頂きありがとうございました〜! 確かにRa*bbits可愛いですよね! めっちゃよかったです! ラビがここで来ると思わなかったです…! またリクエストしてもいいですか? 今は特にないですけど……。 (2022年1月30日 13時) (レス) @page35 id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - スターチスの花言葉から推理しましたଘ(੭´ ꒫`)੭̸* (2022年1月15日 22時) (レス) id: c5349f3d3b (このIDを非表示/違反報告)
玲咲(プロフ) - ありすさん» コメントありがとうございます!おー!正解でした!笑 分かりやすかったですかね?笑続き楽しみにしててください〜!( *´꒳`* ) (2022年1月15日 19時) (レス) @page18 id: 27f192e968 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - 毎日更新お疲れ様です!とうとう10まで来ましたね!そしてここでの番外編!!題名できに記憶喪失かなぁと考察していたところビンゴでした笑続き楽しみにしてます! (2022年1月15日 17時) (レス) @page19 id: c5349f3d3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:玲咲 | 作成日時:2022年1月1日 15時