【あんスタ】私達の星奏館10【月永レオ】

Jan.328 ページ14

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｢あ、次、Aが出てくる番だよ｣





俺たち___月ぴ〜を除いたKnights4人で月ぴ〜の単独コンサートを見に来ていた。というのも、この前のミーティングで月ぴ〜が｢Aも出るから見に来てあげて！｣と言うものだから、こうやって予定を合わせてやってきたわけだ。






｢なんで、あいつ、ネクタイ微妙に曲がってんの｣

｢あ〜、A、失敗しちゃったか〜｣

｢なに？どういうこと？｣






俺だけが知ってる特権だから、｢別に〜｣って誤魔化せば、｢はあ？｣と軽くキレられた。こわいこわい。






｢Aさん、凄く緊張していますね…。こちらまで緊張してきました｣

｢そうねェ。でも、初々しくて可愛いわァ♪｣







そして、2人の演奏が始まる。始まってすぐに月ぴ〜が歌い出したから、ぎょっとした。






｢え。なんであいつら歌ってんの？｣

｢あはは、本当にAが考える舞台は斬新だねぇ。面白い｣

｢Aさんの歌声初めて聴いた気がします｣

｢まぁ、あいつ、歌下手だからねぇ｣

｢沢山練習したのねェ｣







2人の織り成す音は、優しくて、温かくて、甘い。時折見せるAを見る月ぴ〜の視線には慈愛が満ちていて、優しい。





｢……あれを見てくまくんはどう思うのぉ｣

｢…。え、なんで、名指しで俺に聞いたの？…まぁ、そうだねぇ…。幸せそうだなぁって思うかなぁ。｣

｢ふぅん。｣

｢そっちから聞いたくせに、興味無さそう｣





隣に座るセッちゃんを肘で軽く小突けば、｢興味無い訳じゃなくて、くまくんの話聞いて少し安心したのぉ｣と言った。何だかんだ言って、セッちゃんは俺の心配をしてくれてるのだ。






｢…でも、あれは大丈夫なのかしらァ…。司ちゃん、大丈夫だと思う？｣

｢…。微妙ですね。このコンサートが終わったら、とりあえずレオさんはお説教ですね。｣







あまりにも月ぴ〜の視線が熱すぎた。あれは、最悪バレてしまうんじゃない？…まぁ、Aは必死なのか全く気づいてなさそうだけど…










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