# ページ2
ロンとハーマイオニーは完全に険悪ムード。
ハリーもマリーも寝室にあるファイアボルトのことが頭から離れなかった。
朝食を終え、一目散に寮に戻る。ハリーが再びファイアボルトを手に談話室に降りると、談話室にはマクゴナガル先生と、珍しく言い合っているマリーとハーマイオニーがいた。
ハリー「え、何事？」
ロン「なに、じゃないよ！あいつがチクったんだ！」
あいつ、と指さすのは、マリーのファイアボルトを持っているハーマイオニー。
ハリーはそれ以上に、あの二人が言い争っていることの方が驚きだった。ハリーやロンと喧嘩になることはあっても、マリーとハーマイオニーが喧嘩になったことは過去一度もない。
マリー「ハーマイオニー、返して」
ハーマイオニー「ダメよ！危険だわ！マクゴナガル先生に渡すの！」
マリー「何もないわよ！どう見ても新品じゃない！」
ハーマイオニー「誰が送ってきたのか分からないのよ？あなた、自分がマリー・ポッターだってこと分かってるの？」
マリー「っ……それが何だっていうのよ」
マリーは、自分が特別だなんて周りからチヤホヤ言われるのが嫌いだ。それを親友であるハーマイオニーに指摘されたのだ。マリーは唇をかみしめて俯いた。
ミネルバ「ポッター、呪いがかけられているかどうか調べる必要があります。私は詳しくありませんが、フリットウィック先生やマダム・フーチが分解して調べてくれるでしょう」
ハリー「呪い？分解だって？！」
ハリーは思わず素っ頓狂な声をあげた。
マリーは俯いたまま。
ハーマイオニーはファイアボルトを抱きしめ、マリーを睨んでいる。
ミネルバ「数週間もかからないでしょう。なんの呪いもかけられていないと判明すれば返します」
マクゴナガル先生はハーマイオニーからマリーのファイアボルトを受け取り、ハリーも先生の厳しい目線に渡すほかなかった。
マクゴナガル先生が談話室を出ると、ロンがハーマイオニーに食ってかかった。
ロン「一体、何の恨みでマクゴナガルに言いつけたんだ？」
ハーマイオニー「私に考えがあったからよ――マクゴナガル先生も私と同じご意見だった――その箒はたぶんシリウス・ブラックから二人に送られたものだわ！」
ハーマイオニーのその言葉に、マリーがゆっくりと顔をあげた。
マリー「それでも。勝手にやるのは間違ってるわ、ハーマイオニー」
そう言ってマリーは寝室へと上がってしまった。
その声は、静かな怒りを含んでいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 747人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
akithin.(プロフ) - 凄く面白くて作品にのめり込んでしまいました！更新楽しみに待ってます！ (4月7日 19時) (
レス) id: 99ff633255 (このIDを非表示/違反報告)
うたねのどあ(プロフ) - 本当に大好きな作品です…！！思わず一気読みしてしまいました！！これからの展開が楽しみです…！無理をせずに更新お待ちしております…！ (1月4日 18時) (レス) id: d12e45b1fd (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - まってます！ (10月8日 12時) (レス) @page25 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
名無し17098号(プロフ) - 続き待ってます！ (9月12日 19時) (レス) id: 45c6c008b2 (このIDを非表示/違反報告)
あーむ(プロフ) - 初めまして。もう更新はされないのでしょうか…？更新待っております。 (2022年7月15日 23時) (レス) id: bdae7c5760 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あんこもち
| 作成日時：2021年5月20日 1時
