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報告書No.48 ページ10







何故か目を見開いた啄木と、社の皆。
ヴィヨンに至っては、口までポカーンと開けている。






一体、どうしたのか。









そう考えた時、私の頬を流れる暖かいモノに気付いた。









あぁ、そういうことか。
久しぶりだな、こうも感情が露わになるのは。










『っはは、すまないな』








最早笑えてくる程に驚いている社の皆。


嫌、今笑ったのは自分に対してだろう。






何故、気づけなかったのか。






彼らの思いに。私の気持ちに。










「〜ッ!一応言っておくがな、今は【津軽新聞社】なンだ!【SCP財団】じゃねェ!いいな、絶ッッ対ェに忘れんなよ!!自己犠牲は俺らは好かねェ!!」







はっとしたかの様に、私に一言掛けた啄木。


本当に申し訳ないな。
啄木に関しては、もしかするとあの頃(実験所)のトラウマが過ぎったかもしれない。









『ああ、分かった。そう、だよな。…心配掛けて済まなかった。啄木、ヴィヨン』








そう言って二人の頭をポンと撫でた。



彼ら二人が最も辛かっただろう。
啄木には、バレないようにする為、移動の際時を止めて協力してもらった。
ヴィヨンには、銃で撃ってもらった。

二人が最も、今回の件に深く関わった事だろう。
それに、二人は仲間思いだ。尚更辛かったろうに。





今回は、私が悪かった。彼らの気持ちを、考えていなかったんだ。






そうやって考えていると、









「ッ、ぅ〜!」


「ッな?!何してンだ!」


『あ痛ッ!』









ヴィヨンは泣き出し、啄木は恐らく照れて()私を蹴った。


すると周りの社員達もそれぞれ私に声を掛けて来た。





心配したという声。
怒っていたという声。
悲しかったという声。
死んでしまうのかと怖かったという声。





中にはヴィヨンの様に泣き出したり、啄木の様に説教しようとする者もいた。









「心配したんですよ!」

「本っっ当にあんたは!!」

「っはぁ、最も頼れよ。悲しかったんだぞ〜?」

「ぅう〜!怖かったんですよ〜?!」











『…ああ、本当に、心配を掛けてしまった。



_________________済まない(ありがとう)











そんな彼らを見て、
















どことなく嬉しく感じてしまう私は、


















幸せなんだと自覚すると同時に、



















心底、酷い奴だと思う。



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苺みるくラテ(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (4月5日 18時) (レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
ハデス - 体調に気を付けてください。ゆっくり休んで下さいね。ずっと応援してるんで! (9月21日 21時) (レス) id: 087d3e6d61 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヨルノ | 作成日時:2023年8月18日 16時

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