Scarlet Destiny～アズカバンの囚人～Ⅱ【ハリーポッター】 (ページ7)

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ルー｢あぁ、聞いたよ。ダンブルドア校長があんなに怒ったのは誰も見た事がないと思うね。多分君達は連中が原因で落ちたんだろうね｣

ハ｢はい｣

私はそれに頷き手を後ろに組みながら話を聞いた

ハ｢いったいどうして僕達だけに吸魂鬼(ディメンター)は襲うんですか？｣

ルー｢吸魂鬼(ディメンター)が他の誰よりも君達に影響するのは君達の過去に、誰も経験したことがない恐怖があるからだ｣

ルーピン先生はまるで私達の心を見透かしたように言った

ルー｢吸魂鬼(ディメンター)は地上の生物でも最も忌まわしい生き物の一つだ。幸福を周りの空気から吸い取ってしまう。姿の見えないマグルでもその存在は感じ取る。

吸魂鬼(ディメンター)に近づきすぎると楽しい気分も幸福な想い出も、一つ残さず吸い取られてしまう。しまいには魂の抜け殻＿＿＿＿心に最悪の経験だけしか残らない状態にする。

どんな人間だって箒から落ちても不思議はない。君達は決して恥に思う必要はない｣

先生がそう言うと私は不意に吸魂鬼(ディメンター)が近づいてくる音を思い出し、寒気がした

ハ｢あいつからがそばに来ると＿＿＿＿ヴォルデモートが僕の母さんを殺した時の声が聞こえるんです｣

ハリーは喉を詰まらせ、ルーピン先生の机を見ながら話した

ルー｢Aもかい？｣

『はい』

私とハリーが言うとルーピン先生は腕を伸ばし、私達の肩を掴むような素振りをしたが、思い直したように手を引っ込めた。ふと沈黙が漂った

『アズカバンは酷い所なんでしょうね』

私が呟くとルーピン先生は暗い顔で頷いた

ルー｢海の彼方の孤島に立つ要塞だ。一欠片も楽しさを感じることが出来ないから、数週間も入っていればほとんどみな気が狂う｣

ハリーは何か考えてるようでしばらくして口を開けた

ハ｢先生は汽車の中であいつらを追い払いました｣

ハリーが言うと思い出した。確か銀色の何かが出たってハーマイオニーが…

『もしかしてルーピン先生、吸魂鬼(ディメンター)の防衛の仕方を知っているのですか？なら＿＿＿教えてくださいませんか？』

私が言うとハリーも同じ事を考えていたのか強く頷いた

ルー｢A、ハリー、わたしは吸魂鬼(ディメンター)と戦う専門家ではない｣

ハ｢でも先生、またクィディッチ試合に吸魂鬼(ディメンター)が現れたら、僕達はやつらと戦うことが出来ないと…｣