【BL】家政夫を攻略するのは難しい。②【オリジナル】 (ページ3)

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二仕事ページ3

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「(あったかい…なんか安心する。撫でられてんのかな)」

熱が完治し一日経った夕方、双葉は呑気に昼寝をしていた。

少し語弊があるかもしれない。
もともと寝るつもりはなかったのだが、洗濯物を畳んでいる内に眠気が襲い、リビングのソファで眠りこけてしまったのだ。
よくやることだ。

そんな中、ガチャリとリビングの出入りである扉が開かれた。
久世が仕事から帰ってきたらしい。

久世は双葉の姿を見つけると、彼が寝こけるソファに座った。

「おい、なんで俺の服……はぁ…」

洗濯物を畳んでいた途中だと見られる双葉は、久世のシャツを抱いて眠っている。
それに抗議しようとしたが、双葉は全然全くひと欠片も起きる気配がなかった。

腹いせに軽く頭を叩く。

「おい、起きろ」

「……」

久世は起こしてやるつもりで頭を触ったが、双葉の頭の触り心地の良さについ、叩くのをやめて撫で始めてしまう。

なかなかいい触り心地だ、と頷きながらまだ撫で続けた。

そんな中、双葉が動いた。起きそうな気配だった。
そっと手を頭から離して、久世は双葉の寝顔をじっと見る。

「(今こいつは何歳だったか。なかなか可愛い顔をしているよな)」

そんなことを思いながら。

「あれ、久世さん………？ …………？！」

双葉は目を覚ました。久世を認識しながら名前を呼んだ。ほぼ無意識に発したようで、完全に覚醒すると、がばっと起き上がった。

ぱくぱくと金魚のように口を開閉させる。
そんな様子が面白いのもあって、久世はニヤニヤと笑いながら、双葉に言う。

「寝る時に俺の服を抱くとは、俺がいないのがそんなに寂しかったのか？」

「………！んな！」

久世の言葉を受けて、何だろうと思いながら、自分の腕を見下ろすと久世のシャツが腕の中にあった。
双葉は驚きの声を漏らした。

「ち、ちちち違います！たまたま久世さんの服がですね！？あ、おかえりなさい！！！」

「っふ。ああ、帰った」

焦って否定しながら、おかえりの挨拶を律儀に言う双葉を笑いながら、久世は挨拶を返した。

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