トリップ少女〜立海〜

１７　　中庭であった、変なやつ ページ17

ジャッカルに会ってから、3週間が経った。

シ「はー。やっぱりここは涼しいな。」

俺はそう呟きながら、ベンチに座る。ここのベンチは、中庭のしげみの中にあってほとんど人が来ない。なんで、茂みの中にあるのか不思議だが。

シ「ここに来れる、抜け道見つけたのはラッキーだったなぁ。」

俺は独り言を言いながら、おにぎりを食べる。と、後ろから手が伸びてきて俺の弁当からおにぎりを一つ取った。

シ「・・・は？」

俺は後ろを振り返った。そこには、銀髪の男子が一人おにぎりを食べていた。

？「プリッ。」
シ「・・・何言ってんだ？日本語喋れ。」
？「ピヨッ。」
シ「・・・・。」

・・・どうやら、こいつは腹が減っているらしい。

シ「・・・半分食うか？」
？「おん。」
シ「やっと、日本語喋りやがったな。」
？「ククッ、お前さん面白いのう。参謀の言っていた通りぜよ。」
シ「参謀って、誰だ？」

そう言ったら、銀髪少年にジッと見られた。

？「お前さん、知らんのか？」

そういいながら、弁当の中のおにぎりをとり、口に入れる銀髪少年。

シ「は？てか、アンタも誰だ？」
？「ククッ、本当に面白い奴じゃのう。俺の名前は仁王雅治じゃ。」
シ「・・・聞いたことねぇな。」
仁「これでも、俺有名じゃよ？」
シ「知らん。」
仁「本当に面白いぜよ。あ、お前さんは自己紹介せんでいいぜよ。」
シ「なんで？」
仁「お前さんも、有名じゃからなぁ。それに参謀が興味を持った奴じゃし。」

俺は気のない返事をして、卵焼きを口に運んだ。

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