ki side ページ1
『ごめん…別れよ』
ﾊﾞｻｯ！！
｢ﾊｧｯﾊｧｯﾊｧｯﾊｧｯ…ふじ、がや…｣
頬をつたる一筋の涙.
昨日まであったはずの温もり．
そして昨日までそばにいたはずの君．
家にある２本の歯ブラシ．
ベットのそばにある写真立てに写る俺ら．
その１つ１つが昨日までの俺らの関係を証明する．
おとといまで一緒にいて笑っていたのに．
とりあえずアイツの匂いが染み付いてるこの家が嫌になって行くあてもなく家を飛び出る．
藤ヶ谷と俺の休日デートは大体俺の家だった．
だんだん泊まる回数も増えて、俺の家に藤ヶ谷がいつ泊まってもいいように藤ヶ谷の服とかも増えていった．
でも今はない．
昨日別れを告げた藤ヶ谷はそのまま出ていったのに荷物を詰める暇なんて無かったはずなのに．
きっと前から言いたかったのかな、なんて思うと心が張り裂けそうになる．
どこへ行こうかなんて歩き回ってるうちに随分時間は経っていて貴重なオフを潰してしまったなんて思っていた．
今日どこで寝よう．
マン喫でも行くか、なんて思っていた時．
正面からやって来たアイツに息を飲んだ．
なんで…なんでいるんだよ．
アイツの横には女がいて幸せそうに笑っていた．
どんどん近づいていく距離．
来た道を戻りたいのに足が動かなくてその場に立ち尽くす．
色んな人にぶつかられて謝る人もいれば邪魔そうにしてる人もいる．
でも正直どうでも良くて足が動いてくれないことにアイツがすぐそこにいる焦りが俺の心を渦巻いていた．
｢え、きた、やま…｣
｢ｯ…よっ｣
前と呼び方が変わってることにまた俺らが別れたことを強く感じさせる．
｢あ！北山さん！こんにちわ｣
｢どうも｣
｢たいちゃんがいつもお世話になってます！｣
ｽﾞｷｯ…たいちゃんか．
｢いやいや！そんなことないっすよ！｣
｢よかった！｣
｢ふふっデートですか？｣
｢はい///そうなんです//｣
｢おいっ七菜…｣
｢ふふっいいじゃん別に隠さないでも(笑)｣
｢ホントですよね〜！｣
｢じゃたのしんで！｣
｢ありがとうございますっ！｣
｢藤ヶ谷明日イチャイチャしすぎて遅れんなよ(笑)｣
｢お、う…｣
｢やだぁ〜！北山さんったら！///｣
｢あははっ！じゃ！｣
うまく笑えてたかな、俺．
付き合ってんのかよ…
いつから？
もしかして最初から俺に気持ちなかった？
ねぇ藤ヶ谷教えてよ…
いったい何を考えてるの？
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な太郎(プロフ) - 気になってずっと、読ませていただいてます。この先、どーなるのか、とっても気になります。応援してます！！ (2017年7月24日 15時) (
レス) id: 85cf1fdb07 (このIDを非表示/違反報告)
名無し34464号(プロフ) - FKLoveさん» わざわざコメントありがとうございます！最後まで読んでくれたら嬉しいです！結末楽しみにしててください！ (2017年7月19日 17時) (レス) id: 9d499e72fa (このIDを非表示/違反報告)
FKLove(プロフ) - 初めまして、とても切ないですね。続きとても気になります。藤ケ谷さんと北山さんよりを戻して欲しいです。お互いが思い合っているのですから！ (2017年7月19日 13時) (レス) id: 8af8e6d93b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：北山チビ太 | 作成日時：2017年7月17日 17時
