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壊れた歯車は ページ20

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『…な、…は?』



「だから、この人じゃねぇって」





心の底に積み上げていたものが音を立てて崩れていくのが聞こえた。


頭で理解しようとするのに時間がかかって振り絞った声は言葉になっていなかった。


そんな私に気づいていない兄は必死に当時のことを思い返している。



知ってはいけない。


脳が警鐘を鳴らしているが反して私の身体は動かせずにいる。


まるでどこかの映画のワンシーン。


ゆっくりと、兄が笑う。

それは古い友人に会った時のような、嬉しくて堪らないような。




「Aはあの時寝てたから知らなかっただろ。その子の名前。」


『な…まえ?』


「うん。兄弟なのかな?凄く似てる。」





まって、お願い。

言わないで、やめて。



俯く先に見えるのはふわふわとした絨毯だ

しかし、これから先の言葉を聞いてしまったら私はどうなるのだろう。


一体、何が見えなくなってしまうのだろう。



兄の口ぶりで既に答えは分かりきってしまっているのに


嫌だと叫んでも察してしまっているのに



そうなればいつだったか()が一瞬だけ見せたあの表情も、私を引き寄せた手の強さも


一つ、また一つと埋まっていくパズルのピース





私が好きなのは凛月くんなのに。





「零。朔間零くんって言ってたよ」






どこかの私が押し潰された音がした







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懺悔は乏しく→←正しく歪み始める



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多趣味のM(プロフ) - え、続きはないんですか??めっちゃ気になります (2021年9月5日 11時) (レス) id: f8e0dd5819 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アイスてぃー。 | 作成日時:2019年4月5日 21時

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