Honeyのために3 ページ45
コノハヅキさんが、僕の夢の中で好き放題やっているのがそんなに面白かったわけ??
僕は全然面白くないよ!
なんでそんなに笑うの?
僕はだんだん怖くなって来た。
リーオックさんの笑いは狂気じみている。
それに……
部屋全体に響くほどの大声でリーオックさんは笑い続けているのに、コノハヅキさんもユウミさんも何故かやって来ないのだ。
昼間の雰囲気からするとコノハヅキさんは、リーオックさんが何か言ったりやったりしたら、間髪入れずに倍返しをしなければ気が済まないような人に見えたのに。
ユウミさんだって、リーオックさんがこんなに騒いでいたら流石に「どうなさいました?」って言いながらやって来そうなものなのに。
コノハヅキさんもユウミさんも、どこかへ出かけたのかな?
えっ!
待って、本当にそうだとしたら………。
今、サンクチュアリには僕と……リーオックさんの二人きり??
僕は冷や水を浴びせられたかのようにゾッとした。
嫌だ、嫌だ!
もうこれ以上、リーオックさんのそばにいたくない。
ところが、僕が椅子から腰を浮かせると、リーオックさんは急に笑いを引っ込めた。
そして、黙って僕を見つめている。
その変化がまた恐ろしかった。
一刻も早くその場を離れたくなった僕は、リーオックさんから目を逸らした。
「リーオックさん、あの僕、部屋へ戻…」
でも。
「待て。まだ俺の話を聞いていないだろう?」
その目が「座れ」と僕に命じている。
僕はまるで、蛇に見込まれた蛙だ。
嫌だ、嫌だと心の中では言いながらも、体はそれに従ってしまう。
「さて、俺が見た予知夢の話をするか。」
リーオックさんは長い足を組んで遠い目をした。
「俺の場合、予知夢というのは『未来に起こる最悪と言える出来事』の予行練習である事が殆どだ。
無事に生き延びる事もあるし、何らかの問題が原因で死ぬ事もあるが、どちらにせよ俺はその予知夢を教訓にして、現実を上手く生き抜いて来た。
ただ、そこまで追い込まれるような状況っていうのは、そう何度もないものでな。
ここ何年かは予知夢どころか、夢自体を見る事が全くなかった。
だから驚いたぜ……。
一週間前、俺がロンドンの仕事の拠点に出来そうな部屋を探す事を考えたその夜に、予知夢を見た時はな。
その夢の中で、俺は思い通りの良い雰囲気の部屋を見つけ、喜んでいた。それだけじゃない。そこの大家の女性に一目惚れしていた。」
11人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シャーロック - 木の葉月さん» うん、お休み〜また明日ね! (2021年4月7日 23時) (レス) id: 00557ff71e (このIDを非表示/違反報告)
木の葉月(プロフ) - シャーロックさん» 全然美人じゃ無いっすよ。ちょっと風呂入って来るんで、また明日話そ。 (2021年4月7日 23時) (レス) id: ac1426199a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック - 木の葉月さん» うわ、結構時間掛かるのね。コノハヅキはびじんだろーな〜 (2021年4月7日 23時) (レス) id: 00557ff71e (このIDを非表示/違反報告)
木の葉月(プロフ) - シャーロックさん» へへっ!30分前くらいに帰ってきたで (2021年4月7日 23時) (レス) id: ac1426199a (このIDを非表示/違反報告)
シャーロック - 木の葉月さん» おお、お疲れ様〜! (2021年4月7日 23時) (レス) id: 00557ff71e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:木の葉月&シャーロック x他2人 | 作者ホームページ:https://twitter.com/sherlock_rio?s=21
作成日時:2020年10月3日 18時