あの日から…【乙骨憂太】 (ページ7)

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5話ページ7

Aside

今日は憂太の退院日だ、憂太は少ない日数だったけど、毎日来てくれた、それが堪らなく嬉しかった

あの、あった日から私は憂太を好きになっていた、子供の心だとわかっていても、この気持ちが変わることは無かった

最終日くらい、自分から憂太の病室に行った、暫く動いたなかったり、喘息のせいで、歩く度に体の節々が痛むが、そんなことは気にせずに足を進めていた

この痛いという感情を表に出していなかったことから、隣を通る看護師さんや、先生には何も止められなかった

だけど…そこで見たのは…

？？？「あっはは、何それ笑変な憂太!」

知らない女の子と

憂太「ちょっと…そんなにからかわなくていいじゃん!」

そう言いながらも、私の知らない笑顔で笑っている憂太が、そこには居た、そこで初めて失恋というものを味わった

そこに居るのが嫌になって、喘息を持っていることを忘れて、走って自分の病室に戻った

「っ…ゴホッゴホッ！…ﾋｭｰ…ﾋｭｰ…」

流石に変な呼吸に、近くにいた看護師さんに捕まる

看護師「大丈夫？走っちゃダメだよ？」

「…」

看護師「っ！」

その時の私はどんな顔をしていただろうか、悲しみの涙と、切なさと、苦しさで真っ青になった顔、子供が出せる顔ではなかった

「あ…」

ｶﾞｼｬﾝ!

点滴台と共に、勢いよく倒れた、大きな音を立てながら

「このまま…記憶が全部なくなっちゃえばいいのに…」