打ち上げ〔YG〕 ページ20
.
会場を見渡して、やっと見つけたAの隣には噂の先輩が居て仲良く戯れ合う姿に溜息が漏れた。二人してステージではなく出口へと歩いていくから俺達を取り巻く人々を押し退けて走った。
「A！」
俺の声に振り返るAと先輩
「もう帰るの？」
「えっうん。LIVEすごいかっこよかったよ。さすがユンギの作った曲だね。どれもかっこよかった。」
「最後の曲も？」
「……うん」
「この後打ち上げ行くんだけど、二人も一緒にどう？」
Aは、きっとジミン先輩と二人になりたいだろう。分かるから尚更今日だけは、もう少しAと話がしたかった俺は、遠慮する二人を無理やり打ち上げに誘ったんだ。
今日だけは、いつもよりかっこいい俺だから
大学近くの居酒屋を貸し切って行われた打ち上げ、四人がけのテーブルにAとジミン先輩が横並びで座って、Aの前に俺が座った。Aは、まだ飲めないからジュースで俺とジミン先輩はビールで乾杯をする。
「あー美味しい。ねぇ、ユンギ聞いて。この人一時間遅刻して来たんだよ。」
「もう何度も謝っただろ。しつけーよ。今美味しく食べられてるのは我慢したからだろ」
「うざ。全然悪いって思ってないじゃん」
「思ってるよ。見てみろこの綺麗な目を」
「ほそっ」
「おい！」
初めて二人を見た時もこんなだった。
貶しあって戯れ合うから俺の入る隙なんか全くない。
そんな俺に気を遣ってかジミン先輩が俺に話しかけてきた。
「俺達の所にいてもいいんですか？凄いファンの子達いるけど」
「あぁ、ほとんどボーカルのファンだから」
今日打ち上げに来ている客の半分以上は、俺達のバンドのファンの子達だ。俺に寄ってくる可愛い子だっている。ステージに上がった時だって、今だって、そんなのに目もくれずにAばかり見ている。
「ユンギは、女の子大好き合コン大好きな先輩とは違うの」
「あぁ、Aちゃんみたいなのがタイプなのか」
「ねぇ、それ私にもだけどユンギにも失礼だからね」
「あっ、すみません」
小さく頭を下げるジミン先輩
全然気にしてないし、寧ろお前もだろって言ってやりたいけど、ぐっと堪えた。
「いいよ。本当のことだし」
俺がAをジッと見つめてるから、視線がぶつかって慌てて俺から視線を逸らすAは、目の前のサムギョプサルを口いっぱいに頬張った。もぐもぐするAが可愛くてやっぱり好きだって思うんだ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 525人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ピノ子(プロフ) - 名無し41903号さん» 遂に結婚しちゃいました(bﾟv`*)最後まで読んでいただきありがとうございます♡番外編もちょこちょこ書いていくのでぜひよろしくお願いします！コメント嬉しかったです♡ありがとうございます♡ (2022年2月16日 9時) (
レス) id: 62d1221d7f (このIDを非表示/違反報告)
名無し41903号(プロフ) - わあああ！遂に推しと結婚できちゃったなんてニヤニヤしちゃいました！お疲れ様です！寝る前によく読ませていただいてますのでこれからもよろしくお願いします₍ᐢ. ̫ .ᐢ₎ (2022年2月16日 2時) (レス) @page36 id: 23d1a85d87 (このIDを非表示/違反報告)
ピノ子(プロフ) - たかみさん» たかみさん、嬉しいコメントありがとうございます♡最後まで書けるよう更新頑張ります！ (2022年2月3日 10時) (レス) id: 62d1221d7f (このIDを非表示/違反報告)
たかみ(プロフ) - とても面白かったです！切なすぎて胸がきゅーんとなりました。楽しみにしてます！ (2022年2月2日 17時) (レス) @page11 id: 1bef4440db (このIDを非表示/違反報告)
ピノ子(プロフ) - keiさん» keiさん、嬉しいお言葉ありがとうございます♡歴代のということは全部読んでくれてるんですね（ ; ; ）なんとか最後まで書けるように頑張ります！ (2022年2月2日 16時) (レス) id: 62d1221d7f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ピノ子
| 作成日時：2022年1月29日 21時
