16 hidaka Side ページ16
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( きゃー！！！！)
( ほんっとカッコいい！ )
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中学生の時から、俺のテニスの試合を見学に来る子達やら
那須と歩いている時についてくる子達。
それらは那須がカッコいいからだと思っていて。
俺自身はただテニスが強かったからだと思っていた。
だけど、引退してからもそれは続いて。
もう日常茶飯事になってしまっている那須に比べ
俺はその光景が物珍しくて思春期っていうのもあって
誘ってくる子は誰振り構わず抱いた。
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暁Aを初めて見つけた時の事は今でもよく覚えている。
晴れてるのに霧吹きのような雨が降ってるような、そんな天気。
男の子となにやら話してたように思えたけど、
男の子の方が先に帰って、その場で立ち尽くす女の子。
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綺麗な髪だと思った。第一印象。
那須が隣から声をかけてきたけど、その子から目が離せなくて。
制服的にも他校の生徒なんだろう。彼女は悲しそうなだけど笑って
でも泣いていて、そんな顔をしながら空を見上げたんだ。
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息を飲んだ。
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その子につられるように一緒に空を見た。
空を見上げて、その青に別の青を思って。
別に快晴だったわけじゃないけど、なんだか綺麗に思えたんだ。
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『わりぃ、』
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隣の那須を放って俺はその子の元へと歩く。
今思えばあのとき、すごく驚いた顔をしてたね。
まるで幽霊でも見るような顔だった。
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『大丈夫、ですか？』
「あ、はいっ！」
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えへへーと空元気。
自分が思った以上に彼女の魅力に引き付けられて
彼女の気持ちなんてそんなの考えられなくて。
身勝手な俺は彼女の名前を聞いた。
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暁A
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ひ、だかくん＿＿？
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俺の名前。
珍しい俺の名前を言う声が聞こえた。
まるで何もなかった真っ暗の世界に光が差し込むようだった。
彼女が誰かに愛されたいと思うなら
俺が愛し続けよう、と思った。
だから怖がらずに、いつまでも生きればいい。
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『一目ぼれ……だったのかな』
「ん？」
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なんて、昔の事を考えた。
今俺の隣にその子が居て。
それは高校生になって知った。
那須の緑化委員を迎えに行こうと校庭を歩いていると
なにやら那須と話している女の子。
再会、してしまった。嬉しくて飛び跳ねそうだった。
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『あーいや、何も』
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偶然とか必然とか。
今目の前にいる彼女が事実で現実。
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Shiro.(プロフ) - 梨乃さん» 感想ありがとうございます！励みになります、うれしいです！！！ (4月10日 11時) (
レス) id: 5a97038d8f (このIDを非表示/違反報告)
梨乃(プロフ) - ものすごくキュンキュンしました！続きが楽しみです^_^ (4月8日 8時) (レス) @page36 id: 5cceb5056f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shiro.
| 作成日時：2024年2月26日 22時
