二十五話 ページ29
｢よしよし、可哀想なわんこ。知っておるぞ、鬼龍くんにいじめられて尻尾を巻いて逃げ帰ってきたのじゃろ？
あの鬼っ子は火中の栗じゃ、迂闊に触れれば大怪我するぞい
生徒会なんぞより、よっぽど危うい。噛みつく相手をまちがえたのう、わんこ？｣
嗚呼確かにそうかもしれない。
今の生徒会は生徒会長がいない訳で、最高の力を発揮出来ないと思う。
勿論、会長のいるあのグループも。
朔間先輩の言う通り、何故この状況で鬼龍先輩に戦いを挑んだのか。
大神くんが何を考えているかは分からないが、正直効率的には悪いのかもしれない。
｢ほぉれ、泣きべそをかいておらんでこっちにおいで。優しい我輩が慰めてやろう、良い子良いこしてやろう……｣
｢ぶっ殺すぞテメ〜！百回殺したあと、さらに殺してやんよ！｣
なんて考えているうちに、また大神くんは朔間先輩に頭を撫でられそうになっていた。
夫婦漫才というより、飼い主とペット。
飼い犬に手を噛まれてばかりの朔間先輩な気がするけど、あまり気にしていない様子。
というか、殺したあとに殺すってもう既に良く分からない。
｢しかし訳知り顔ですけど、朔間先輩も昨日のドリフェスを見てたんですか？｣
｢相変わらずの地獄耳ですね〜？｣
｢くくく。我輩は何でも知っておるよ、この学院のことなら何でも｣
いつもの不思議な笑い方をする朔間先輩。
ふと彼の方へと視線をやれば、目が合った。
ああ、またその紅い瞳だ。
学院のことなら何でもというけど、私のことまでも全部分かっていそうなその瞳。
なんとなく、軽く笑みを浮かべ朔間先輩にアイコンタクトをすれば、彼は目を細めて私を見た。
その意味なんて私には分からない。
彼は本当に何処まで知っているのだろうか。
私が本当は女だってことは知っているのだろうか
両親がこの学院の管理者というのも
そして私が両親の操り人形だってことも。
知らなくて良い事さえ知ってそうな朔間先輩。
その瞳が、いつ見ても怖いものだと思った。
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斉賀(プロフ) - 作品とっても面白いです！朔間さんカッコいい応援しています。 (2018年9月23日 23時) (
レス) id: cc12e08766 (このIDを非表示/違反報告)
丸(プロフ) - 夢花さんコメントありがとうございます。そしてすみませんでした；；あながちと読むんですが、どうやら変換ミスをしてたようです；すみませんでした！反省の意を込めて一度棺桶に入ろうとおもいます！ (2018年9月22日 21時) (レス) id: 859ce7d0e7 (このIDを非表示/違反報告)
丸(プロフ) - 夜月さん» 夜月さんコメントありがとうございます！とても嬉しいです＾＾そして、ダイヤがない時は魔法のカードに頼るのがよいのでは？（笑）← (2018年9月22日 21時) (レス) id: 859ce7d0e7 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - うん…まあ確かに人が棺桶から出てくるのはシュールだね……ww想像したら笑えてくるなコレw (2018年9月22日 19時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - 作者さんに質問です。十二話の「間違ってはいない」の前の文字はなんと読むのでしょうか…コピペして調べてみたのですが、その後に「間違っては」とついても違和感のない読み方が分からなかったのと、このスマホではこの漢字が認識されませんでした。 (2018年9月22日 18時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：丸 | 作成日時：2018年9月15日 2時
