浴衣 ページ7
「今年の祭りも楽しみにしていますから」
「おう!」
二人で和気あいあいと話す中、まつさんの私の呼ぶ声が聞こえてきた。
すると、慶次さんは「噂をすればなんとやらってやつだねぇ」と笑いながら言う。
「噂...?」
「行ってみりゃ分かるさ。行ってきな」
「はいっ」
(よく分からないけれど...、なんだか、楽しみ!)
軽い足取りで私は広間へと向かった。
「まつさん、何か御用で?」
「前に依頼していた浴衣が届いたのですよ」
「...浴衣...ですか?」
(もしかして...噂をすればなんとやらっていうのは...)
先程までの会話が祭りについてだったので、このことだったのかと、私は自分の中で納得をする。
その中で、まつさんが笑顔で着物を見せる。
「やや殿の浴衣はこちらにございまする。...浴衣はまつめが選びました。今思うとやや殿自らがお選びになった方がより好みの物になったかと...」
浴衣を私の目の前に差し出しながら自信なさげにまつさんはそう言う。
「お気になさらないでください!私、まつさんが選んでくれた浴衣、とても美しくてお気に入りになりましたから」
浴衣の柄は白い生地に紫陽花が散りばめられたものとなっており、とても綺麗な印象。
逆に、この浴衣が自分に似合うかよりも、自分がこの浴衣に合うのかが不安なくらいだ。
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作者名:彩月いろは | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/36b8bca33b1/
作成日時:2017年7月18日 14時