【戦国BASARA】過去を超えた先に──。《前田慶次》 (ページ4)

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鍋ページ4

夕餉の時間。
広間にはたくさんの兵士達が集まっている。

賑やかなその食卓には鍋が置かれており、皆、美味しそうに食べてくれていている。

利家さんと慶次さんは特に...。

「いやぁ、まつとやや殿の飯は美味いな。慶次！」

「そうだな、利。まつ姉ちゃんとややちゃんが作ったので美味さ二倍だ！」

利家さん、慶次さんが座るその食卓の鍋の中身は既に減り始めており、思ったより美味しく出来たのだと、私はそっと胸を撫でる。

「ふふ、美味しく食べていただき、嬉しゅう御座いまする。やや殿のお力添えなくば、ここまで美味しい夕餉は作れませんでした」

「いえ、そんな...、私も今までまつさんに料理を教えてもらわなかったら、こんなに美味しくは出来なかったです」

そんなふうに言われてしまうと、つい俯いてしまう。
そんな私の頭を撫でてくれるまつさん。

(気持ちいい...ほんとに母みたい...)

いや、母より、姉に似ているのだろうか。

「やや殿、そう謙遜なさるな。やや殿が来てから、まつの飯は慶次が言うように倍に美味くなった！某はそう思うぞ」

「そうですか。なら良かったです！」

利家さんの言葉に笑みを向け、鍋の中身を慶次さん、利家さん、まつさんの器によそった。