検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:2,189 hit

ページ2

「〜♪♪」

鼻歌を歌いながら縁側に座る私。
目の前にはたくさんの桜が咲いている。

(とても綺麗・・・)

美しいその桜達を眺めるのは最近の私の楽しみになっていた。

「鼻歌を歌い、桜を眺むる乙女!いやぁ、美しいねぇ」

「け、慶次さんっ」

急に声を掛けられ、身体がびくっとなってしまう。
思えば、隣部屋は慶次さんの部屋だった事をすっかり忘れてしまっていた。

「あれ、驚かせちまったかい?ごめんよ」

「全然大丈夫です」

「そっか。...にしても、綺麗だなぁ。俺も桜は好きなんだ。女々しいってよく言われるけどね」

そう言って、切なく笑う慶次さん。
この時、何を考えているのか私にはだいたい分かってしまう。
多分、姉の事なのだろう、と。

慶次さんは、私の姉、ねねに恋情を抱いていた事を私は知っている。
お姉さんがかつて親友であった義兄さんに殺されてしまったこと。
彼はきっと悔いていたに違いない。

「...と、ややちゃん、まつ姉ちゃんの手伝いしなくていいのかい?」

(そういえば...。まつさんの夕餉作りのお手伝いしなくてはいけなかったんだった。花見に夢中になって忘れてしまうところだった)

慶次さんの一言で私はその事を思い出し、ぺこりと頭を下げると、急ぎ足で勝手場を目指した。

尊く温かい→←プロローグ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:戦国BASARA , 前田慶次 , ねね・妹   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:彩月いろは | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/36b8bca33b1/  
作成日時:2017年7月18日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。