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A「助けて誰かー!!」



体を動かせば落ちる可能性が高くなるだけだ
それに、見えるのは逆さまの部屋だけ

酔いそうだ。







叫ぶと余計 足がヒモから離れていくような気がする。


誰か来て___



『ガタ』

ん?




アジトの下で謎の音を感じた。
あれは...入り口のドア




多分、私の声を聞いた人が来てくれたのかなっ

誰かがごとごとしている物音
廊下を全力疾走?それか物凄い足音を立てて
歩いている人がいる。



いや、私が小さいから私に気が付く筈ないか


___ん?なら何でアジトに




A「ぎゃああっ」


ヒモがっ さっきより下になった!
これじゃどっちにしろ 死んじゃう



その前に

ヒモの何処かを掴み、不安定に手首をねじる
体が前に来たからこんな体勢をッ



そう自分を責めながらも何とか体を動かす
ヒモが見える位置に来た。

首が痛いッ




例えるなら__ロッククライミング
あれくらいの事を今 ベッドの段差で
強いられている

『ゴドゴドドッババッ』

A「ひいっ」
次の瞬間 ヒモがバッと下に落ちた



...ぁ

生きてる





私の足元にあったのは床
両手でヒモを掴んでいたから振り落とされずに済んだのか__

ゆっくり降りてみる

手にマメが出来ていたが、何とか無事に生還した。


『ゴグガッゴトッドダッドドダッ』


何の音

反射的にベッドの下へ潜り込む。髪の毛や綿ぼこりが巨大な生き物みたいだ

確かアジトには誰もいない筈。私の声も聞こえていない。なら来るのは誰
ノックもせずに暴れるのは誰




答えは一つ。
泥棒だ



ダンッダンッと足音が来るたびに
はね上がる体

泥棒め、ここは私の部屋だぞ
...貧乏な

泥棒は白い綿ぼこりだらけの靴下を履いていた
足しか見えないけど、どんな奴かは分かる。




肌の白い事 栄養取ってるのか?


しかもそいつは私のベッドを模索している。


A「な、何をする気?」


私が声を出すと、泥棒は体をこっちに向けて___血走った目をキョロキョロさせてきた








A「助けて!!!!」


そいつの目を見ないようにしながら叫び、
暴れる。


泥棒は何かを私に向け、潰すように追ってきた。

A「やだあああああ」






episode.11 question

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作者名:*藍夢ナズ* | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Nazuna920/  
作成日時:2016年12月14日 23時

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