ヤンデレの集いゴールデンカムイ (ページ4)

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俺を撃って尾形百之助ページ4

杉元さん達が狩りに出ている中、私と尾形さんは留守番を任されていた。というか尾形さんに関しては寒いから、とかそんな理由だったけど…。

「尾形さん、まだ寒いですか？」

寒かったら申し訳ないな、と思って聞いてみる。

『…お前本当に俺が寒くてここに残ったと思ってるのか？』

え？違うの？…まぁ確かにそんなわけないか、？

「え、いや…ただ聞いただけですしー…？」

私は適当にはぐらかして料理をする手を動かす。そこで気付いた。そういえばこの料理には何かもう少し入ってた気がする…。あれ材料忘れちゃった？？

「あの、尾形さん。少し買い足しに山を下ります。ここから近いので尾形さんはここで待っててくれませんか？」

そう言うと尾形さんは勢いよく立った。

『待て！それはAがいなくなるということだよな？』
「え、まぁ、はい？でも買い足しに行くだけで戻ってきますよ！ちゃんと私でも帰って来れます！」
『駄目だ！俺とここにいろ！！お前は留守を頼まれたんだろう？一切ここから離れるな！！』

物凄い圧力と声量にびっくりする。尾形さんって静かな方なんだと勝手に思ってた…。

「わ、分かりました…料理もこの材料で作れないこともないですし大人しくここにいますね…？」

彼の機嫌を疑いながら聞く。

『…そうか』

それだけ言うとまた座り直して私を見つめた。

『俺はきっとAに心を撃たれているんだ…もう逃げられやしない。絶対にそうだと分かるんだ…」

火に当たりながら尾形さんは掠れた声で言う。

『頼むから傍に居てくれ…』

切ない声。私はそんな彼が寂しそうに見えた。

「…分かりました、尾形さんのこと1人にしませんからね」

―きっと私もここで尾形さんに心を撃たれたんだと思う。