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film39 甘えた ページ40



時は流れ、雷門対帝国学園の試合の当日。連日のかなりハードな特訓に選手達が、追われていた頃、同様にAも帝国学園のデータ収集で連日徹夜が続いていた。

ただでさえ、最近の試合が非公開になっており、情報の少ない帝国学園を調べあげるのには、かなりの時間と体力、そして根気が必要だった。

寝不足気味なAは、移動中でも、隣に座る杏奈の肩に身を委ね、仮眠を取っていた。

「A……くま凄いですね」

帝国学園へと向う電車の中で、杏奈は眠っているAの顔を覗き込み、心配そうに呟いた。

色白な肌が余計にそう見せるのか、長い睫毛の伏せられた下瞼は紫色を帯びている。

「ここ最近ずっと遅くまで起きてたもんね」

Aを挟んで座るつくしは、同情するように言うと、優しく彼女の頭を撫でる。

すると、死んだように眠っていた彼女の表情が少し和らぎ、気持ちよさそうに寝息をたてた。

「ふふっ。眠っている時は素直なのね」
「本当だね、可愛いなあ」

子猫のように愛らしげな顔で眠るAに、杏奈とつくしは思わず笑みを零すと、愛おしそうに彼女を見つめる。

母性にも似た感情を抱き始めている2人に、向かいの席に座っていた選手達は、少し驚いた顔で3人を見守っていた。

やがて、駅に到着すると、揺れていた電車の振動が止まったことで、Aは目を覚ました。

「ん……もう、着いた?」
「起きたのね、ええ。もう着いたわよ」
「Aちゃん、おはよう!」

眠たそうに瞼を擦りながら、とろんとした瞳で、尋ねるAに、杏奈とつくしは穏やかに微笑む。

「段差あるから気おつけてね」

まだ夢見心地なのか、足元がおぼつかないAを
見兼ねた杏奈は、そっと右手を繋ぐと、ゆっくりと誘導する。

「杏奈……」
「ん?」

杏奈の腕に絡みつき、いつになく甘えた声で、彼女を見上げるA。杏奈は、首を可愛らしく傾げると、どうしたの?と問いかける。

「すーきー!んふふふふっ」

語尾を伸ばして、鈴の音のような声で言うと、くすぐったそうにクスクスと笑いを零した。

「んなっ?!」

普段の凛々しい彼女からは、想像もできないような甘い声と表情に、杏奈だけでなく、周りで見ていた明日人達も思わずカアと赤くなってしまう。

「久しぶりに見たね、Aの寝起きの甘えたモード」

のりかは、幼少期のAを思い出し、懐かしそうに目を細めた。陽だまりのようなポカポカとした笑みを浮かべるのりかの瞳は慈愛に満ち溢れている。

(杏奈はー?私の事すーきー?)
(私もAのこと好きよ)
(神門さんもあんな顔するんだね……)

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シロナ(プロフ) - 愛音さん» リクエストありがとうございます!水神矢くんは、対王帝戦の前後で、雪乃ちゃんを精神的に支えます。絡みは、少し先のお話で予定しているので、お待ちいただければ幸いです! (2019年3月20日 22時) (レス) id: 02fecad83b (このIDを非表示/違反報告)
愛音(プロフ) - 水神矢成龍くんとの絡みをお願いします。 (2019年3月20日 21時) (レス) id: 95fbe585e8 (このIDを非表示/違反報告)
シロナ(プロフ) - あんさん» あんさん、リクエストありがとうございます。鬼道さんとは、星章対王帝の試合で沢山絡ませる予定です!せっかくの幼なじみ設定なので、日常での絡みも増やしたいと思っています(*´艸`) (2019年3月20日 11時) (レス) id: 02fecad83b (このIDを非表示/違反報告)
あん - 鬼道さんとの絡みをお願いします。( ̄^ ̄ゞ (2019年3月20日 10時) (レス) id: 8ea3c89cfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:sirona | 作成日時:2019年2月28日 20時

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