film10 無力 ページ11
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星章学園の面々と言葉を交わしあった後、Aは
1人更衣室に向かっていた。
先程までみんなと一緒にいた時はあまり感じなかったが、やはり少し無理をし過ぎたのだろう。
まだ、ズキズキと痛む右腕をユニフォームの上から握りしめながら、Aは覚束無い足取りで歩いていく。
鬼道が送っていくともいってくれたが、どのみち着替えは1人でしなきゃならない。春奈は、試合の後片付けなどがあるので、手伝って貰える人もいない。
まあ、みんなにこれ以上心配と迷惑をかけたくないというのも事実だが、半分意地で1人でこうして歩いているわけだ。
素直になるのは難しい。自分の感情を出すことにもう抵抗は無くなってきた。けれど、全てさらけ出してしまったら、私は……
(早く着替えて今日は大人しく寝よう……)
廊下の途中で立ち止まり、そこで思考を停止させると、心の中に浮かび上がった感情を抑え込むように、首を激しく横に振った。
(私はまだ恵まれているわ、茜さんみたいに会話をする事が出来ないわけじゃない)
瞳を閉じれば、真っ白なベッドに溶け込んでいる茜の姿がおもいうかぶ。
いつも、灰崎が出て行った後に、扉を見つめる彼女の瞳は言葉では言い切れないほどの、悲しみに包まれていた。
(それに、王帝月乃宮のみんなはもっと苦しんでる……私がしっかりしなきゃ)
前に監査委員として、データ収集に王帝月乃宮に行った時。初めて会った彼等の瞳は、目の前にいるAの姿を捉えてはいなかった。
いや、何も見えていないと言った方が正しいかもしれない。
正確に言えば、何も写していないのだ。
彼等の瞳は酷く虚無で鬱な目をしていた。
ーまるで、この世に希望など無いと何もかも諦めたようなそんな顔をしていたー
話してみれば会話はするが、必ず一定以上のラインを越えようとはしない。互いに触れ合うことも無く、彼等が笑っているところさえ見たことが無い。
(アレスの天秤のせいで……みんなは……)
Aは無力感に苛まれ、思わず強く唇を噛み締めた。口の中に血の味が広がる。深い深い穴の底に閉じ込められてしまったような感覚に陥る。
悔し涙が出るのを堪えるように、瞳を強く閉じ、肩を震わせていると、この状況に似つかわしくない軽快な声が、彼女の耳に降りかかった。
｢やあ、Aちゃん。試合見させてもらったよ｣
｢の……のさか……くん｣
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シロナ(プロフ) - 愛音さん» リクエストありがとうございます！水神矢くんは、対王帝戦の前後で、雪乃ちゃんを精神的に支えます。絡みは、少し先のお話で予定しているので、お待ちいただければ幸いです！ (2019年3月20日 22時) (
レス) id: 02fecad83b (このIDを非表示/違反報告)
愛音(プロフ) - 水神矢成龍くんとの絡みをお願いします。 (2019年3月20日 21時) (レス) id: 95fbe585e8 (このIDを非表示/違反報告)
シロナ(プロフ) - あんさん» あんさん、リクエストありがとうございます。鬼道さんとは、星章対王帝の試合で沢山絡ませる予定です！せっかくの幼なじみ設定なので、日常での絡みも増やしたいと思っています(*´艸`) (2019年3月20日 11時) (レス) id: 02fecad83b (このIDを非表示/違反報告)
あん - 鬼道さんとの絡みをお願いします。(￣^￣ゞ (2019年3月20日 10時) (レス) id: 8ea3c89cfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sirona | 作成日時：2019年2月28日 20時
