月永さんと、瀬名さん。 ページ4
＊
プロデューサーの朝は早いのです。
紅茶部の朝はなくとも、プロデュースがありますので。
そして私は、月永さん帰還(？)のお祝いに、と差し入れを
作っていました。
よくある、はちみつレモン漬けなんかじゃなくて。
ちょっとしたサンドウィッチをミニサイズに切り分けて
knightsの皆さんで食べて頂ければ、と。
お母さんのアドバイスも貰い、種類豊富のサンドウィッチが完成したのは、６時すぎ。
ぎりぎりかなぁ、なんて呑気に考えながらローファーを
トントン、と足にしっかりはめ込んだ。
「行ってきまぁーす」
聞く人から見れば、ダルそうな声だと思う。
だがしかしお母さんは嬉しそうに、満面の笑みで手を
振っていた。
そりゃそうだ、挨拶もろくにしない娘の声が聞こえたのだから。
「はよーざいまぁす……ぅ？」
レッスン室に入れば、見慣れぬ男子生徒が隅っこで
ひとり、すぅすぅと寝息を立てて寝ていた。
これが、月永さんだろうか？
明るい色の髪は横でちょちょっと結ばれていて、
制服の中のジャージに口を埋めている。
「月永さんー」
少し揺さぶるも、全く起きる気配がしない。
ま、いっかぁ。
そのうち起きるでしょ。騒がれたら面倒だけど。
そして、青色の風呂敷に包まれたサンドウィッチを
手にとった、そのとき。
「……ぅわっ！？あ、青柳？
な、なにぃ？待ち伏せとか、ちょ〜うざぁい！！
てゆーか、なんで王様まで寝てんのぉ？」
一生好きになることのない、瀬名さんが来てしまった。
瀬名さん、お言葉ですが。
勝手に待ち伏せとか決めないでくれますぅ？
ちょ〜うざぁい！
と言いたいですね。
呼び方が違っていました、訂正致しました。
指摘ありがとうございました。
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水無月のぞみ - あんずちゃんはいい子だから悪女は嫌です。 (2023年3月18日 11時) (
レス) id: ba8b16685c (このIDを非表示/違反報告)
(*´･ω･) - とっても面白いです!!えっとこれで完結ですか？続き読みたいです! (2016年6月11日 10時) (レス) id: 3e90a60806 (このIDを非表示/違反報告)
雑音 〜ノイズ〜(プロフ) - この小説、好きです。もう更新はしないのでしょうか？更新楽しみにしてます！ (2016年3月9日 18時) (レス) id: fba53fb9f1 (このIDを非表示/違反報告)
お嬢(プロフ) - 小説読みました。これで完結？ですか？ (2016年2月24日 0時) (レス) id: 3a1f2f0e87 (このIDを非表示/違反報告)
あっさー(プロフ) - あんずちゃんが悪役なのが残念です。 (2016年1月21日 6時) (レス) id: 60dc17cf12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐野 | 作成日時：2015年9月29日 21時
