4,どこかで ページ4
__ないこSide__
「あっつ〜、俺水分補給してきまーす」
3年の友達に一言伝え、部活を抜けて体育館の外へ出る。
新学期早々から部活をして、もう外の夕焼けは、絵の具で溶かしたオレンジ色のように赤く染まっていた。
「えｯ、水筒教室、!?取りにいかないと、、w」
水筒を教室に置きっぱなしにしていることに気が付き、急いで三階の教室へ駆けあげる。
「やば〜、水筒ｯ〜！」
2年の頃とは打って変わった軽々しくスライドする教室の扉の先には、
「ｯ!?」
学園内でも美人と噂の夜月Aさんがいた。
夕日に透かされ、桜と4月の暖かい風が窓の隙間から入り込み、艶やかな黒髪に触れていく。
そんな夜月さんの儚さに思わず目入ってしまい、沈黙が続いた。
沈黙に耐えられなくなったのか夜月さんが立ち去ろうとするから慌てて引き止める。
伝えたいことがあったから。
「生徒会、副会長らしいね。えっと、俺も生徒会だから。よろしくね(笑)」
「あっ、！はい、よろしくおねがいします。」
一瞬驚いたようにも見えたけど、すぐに花のように微笑んで、そう返してくれる。
どこかで＿＿＿＿＿＿＿。
そう感じたが、
「あっ、そうだ水筒!!」
それから少しだけ夜月さんが話してくれ、急いで体育館へと踵を返す。
３年は思い出深い年になりそうだな。
夕日に染まり、うっすらと自分の影が見える階段を足早に降りながら、心でそう感じていた。
.。o○○o。..。o○○o。..。o○○o。.
いかがでしたか？
STORY3，4は視点を変えた同じ出来事を話しています。
気づいてましたか？((さすがに気づいてるやろ
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作者名：桜 紅羽 | 作成日時：2022年10月2日 21時
