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Episode 5 ページ5

次の朝、早めに起きれてあくびをかみ締めながら
リビングへと向かう。

リビングへ入るとマンちゃんがパックをしていた。


互いに少しびっくりして数秒間見つめ合う。

あさイチにこれは見たくなかった……。



『……お化け』

「は?パックなんですけど」



ちょっとキレ気味に突っかかってきたため謝る。
マンちゃんはこっちを見ていたがすぐ鏡を見てぺたぺた顔を触りだした。

マンちゃんが座っている横に私も座って隣で眺める。




『ねぇ、それ気持ちいい?』

「気持ちええよ?お肌もっちもちになるで。やる?」



やった方がいいのかとも考えたが
毎日やらないといけないのかと考えるのめんどくさいだろうな……。

そういうのよく分からないけど。


自分でも呆れるくらいそういうのに関して無頓着な訳だ。



『やらーん』

「やらんの?勿体ないわ〜」



損だよ。とでも言いたげな言いぶりだ。
それに少しムッとして返す。



『…私まだ高二だから、そういうのいいかなって』

「ノアの友達の中でもお化粧しとる人いるんやないの?」



そうだったっけ……?と少し考える。

確かに、少しなら、化粧してる子がいるかもしれない。



「はぁ、ほらこっち向きぃ」



あまりに無頓着な私を見て呆れたのか、
顔を掴まれ、マンちゃんの方へ無理やり向けられる。


デジャヴ……。



『うわ、』




反応が遅くなって下品な声が出てしまった。

意外とマンちゃんの顔が近くにあって、思考停止してしまった。



「色気のない声やね。もっと色っぽい声出しィ」

『そ、そう言われましても……』




躊躇っていることなどお構い無しに、私の顔をぺたぺた触り出す。

顔近い上になんかいい匂いするんだけど。
私よりも女みたい……。


視線をどこへ向けたらいいのか彷徨わせていると
視線を前に戻した時、マンちゃんが割と真剣な顔をしていることに気が付いた。

や、パックごしだわということに気づいて笑いそう。



「……失礼なこと考えてない?」

『いや、なんでもない』



なんでも無くはない。すごいびっくりした。

ある意味心臓がバクバクしている。私いつか死ぬのでは?



「ンフフ、そ」



そんな言葉をこぼして
マンちゃんはまた元の姿勢に戻った。


まるで私が思っていることを理解しているように笑っている。



「元々顔はいい方だし
磨けば光る原石になると思うんやけど」


『そう?』


「めぅ」



いつか、化粧でも教えてもらおうかと思った。

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くれいのあ(プロフ) - BANDさん» ありがとうございます!<(_ _)>〈 ゴン!〕 (2021年5月30日 7時) (レス) id: c40cd9804d (このIDを非表示/違反報告)
BAND(プロフ) - あ、はい。神作ですねありがとうございます(((スライディング土下座))) (2021年5月30日 1時) (レス) id: cb43568772 (このIDを非表示/違反報告)
月琴(プロフ) - 漣@えなみずつよいさん» わぁありがとうございますゥ!お母さんだよこんにちは(?) (2021年2月26日 22時) (レス) id: c40cd9804d (このIDを非表示/違反報告)
漣@えなみずつよい(プロフ) - 尊すぎてオンギャアです()赤ちゃんに戻りましたこんにちは (2021年2月22日 17時) (レス) id: 4335f2c288 (このIDを非表示/違反報告)
月琴(プロフ) - 天さん» 出来るだけ早めに頑張っていきますはい。受験シーズン終わったら今より更新していく予定ですのでッ(多分.......) (2021年1月17日 20時) (レス) id: c40cd9804d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月琴 | 作成日時:2020年11月23日 9時

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